おはようございます。
人間科学の専門家として総合病院で働く臨床心理士のいがらしです。
先日、実習に来てくれている大学院生に質問を受けました。
「外来で心理面接をする患者さんはどんな患者さんですか?」
この質問に関して、最初は診断名や症状などについて答えていました。
話しているうちに、これは、
「当科ではそう」
なのであって、他の病院、クリニックでは違うこともあるだろう、と思いました。
どんな仕事が展開されているか、ということには必ずさまざまな要因が影響しています。
たとえば、下記のようなことです。
・一緒に働き、理解して、患者さんをご依頼下さる先生が心理士に求めて下さること
・病院が立地する地域において、その病院が担っている役割
・病院の立地条件や開院時間
私の仕事は、「心理士一般」の仕事のうちの一部であり、
自分がいる環境で、“「心理士」としてより機能する”働き方を選択していたのだ、と気づきました。
心理士は開業してカウンセリングルームなどを開かない限り、心理士のみで働くことはほとんどありません。
どこでも、必ず、多職種と一緒に仕事をします。
多職種の中で、ニーズや困りを満たせる働き方をせねばなりません。
大学院生に答えた、「当科ではそう」という仕事のやり方は、その結果だったのだと認識しました。
大学院生さんの質問は、
「心理士外来では、どんな患者さんに心理面接するのか?」
という質問でした。
「心理士一般として」という答えと
「当科の心理士として」という答え
そして、「環境に合わせて柔軟に仕事をすること」についても伝達することができたし、自分もそれを認識することができました。
学会や研究会で他の先生方の発表をうかがう中で、自分の環境では難しい方法や内容だった時、これまでは、
「うちでは難しいなぁ…」
と思っていただけでした。
でも、これからは、
・そうした環境ではそういったことが求められるのだ
・求められたことに応えるために、この先生はどんな工夫をされたんだろう
などと、「支援の内容」だけではなく、「その環境でのニーズ」や「仕事の展開の仕方」などにも注目して学びとることができると思いました。
質問して下さった大学院生に感謝しています。
彼女の質問に答えることで、とても大切な気づきが得られました。
これまで考えてこなかったことを改めて考える機会をもらいました。
「整理されていないことは話せない」
「話すことで気づくことがある」
と言いますよね?
明確にしたい、整理したい、そんなことがあるときは、
「○○について、何でもいいから私に質問してみて?」
とお願いしてみることもひとつの方法かもしれません。
自分のことは、自分が一番知っているようで、そうでもありません。
自分の考えや認識を知りたいときは、他の方の力をお借りするとよいのかもしれません。
人とのコミュニケーションを大切にしたいなと思った出来事でした
。
