VINTAGE FIVE STATE 修理の実績㊶  SH-2 オーバーホール | Vintage Five State

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30年の実績 ビンテージシンセの修理とオーバーホール

ROLAND SH-2
お客様から「ROLAND SH-2」の修理を、お受けました。
 
電源を入れても音が出なくなったので、そのままにしておいたそう。
 
 
調べてみたら、ヒューズ切れしていました。
 
電源修理と、これまでの典型的なオーバーホールの修理代をお見積もりしてOKをもらえたので、修理に取り掛かります。
 
 
SH-2 内部
電源基板にヒューズがついていますけど、直接ハンダ付けされています。
 
交換できるようにヒューズホルダーをつけて、動作チェック!
 
 
電源スイッチを入れた瞬間にヒューズが飛ぶか!?と、ビクビクしながら電源スイッチを入れましたけど、問題なく電源電圧が出るようになりました。
 
一応、ヒューズが飛ばないことをチェックして確認してたんですけど、実際に電源スイッチを入れるときはビビります。
 
 
SH-2
動作チェックしてみると、これも、よくある感じにヤレていました。
 
・パネルのボタン スライダー ツマミ 接触不良
・ベンダー キーボード 接触不良
・リヤパネル ジャック 接触不良
・チューニングのズレ
 

操作で動かすところの接触不良のほかは、故障なし。 良かった。

 
 
パネル基板
まずは、パネルの接触不良箇所のメンテ。 
 
スライダー スライドスイッチ ボリュームに、「VFS」接点洗浄/保護処理を行ないます。
グリスも入れるので、操作した感じがスムースになります。
 
 
パネルから中の基板が見えないようにする黒いスポンジが、経年変化で劣化して「ボロボロ」になっていたので、黒いフェルトに全交換。
 
中のスライダーが見えると、カッコ悪いですからね。
 
 
SH-2 内部2
ベンダーボックスのあたりと、鍵盤の接点も同様にメンテします。
 
これまでによく出た故障の「予防修理」も、行ないます。
 
これで、SH-2を気持ちよく操作できるようになりました。
 
 
SH-2 内部3

オーバーホール作業がおわったら、最後にCV/VCO/VCFの各部を調整します。

 

動作チェックも兼ねながら各部を確認してみると、ちょっとだけ音程がズレている程度。

状態としては良好な印象です。

 
 
でも、VCO2の波形が、低音域で微小に「モジュレーション」が掛かっています。
 
これは、もうちょっと症状がはっきりするまで、様子を見てもらうようにお願いしました。
 

通常使うぶんには、VCFを通すとわからなくなってしまうのと、このまま壊れないことも多いので。

 

 

YAMAHA HS8

全体の動作チェックの後、YAMAHA HS8で試聴して、「SH-2」らしい音が出て来るのを確認。
 
修理完了ということで、軽くクリーニングした後でお客様に納品します。
 
ビンテージシンセ/ドラムマシンは、そのままにしておくよりキチンと動くようにしたほうが、ストレスなく楽しく使えます。

 


 

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