何もないところからノイズ | Vintage Five State

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MOOG MEMORYMOOG
なかなか原因が特定できない故障が、まれに起きるときがあります。
 
MEMORYMOOGで、基板のパターンがつながってないのに「電圧」が湧いていて、動作がおかしくなっていたことがありました。
 
基板って、ガラス繊維の布をエポキシで固めて作るんですけど、ガラスの他に「金属」の繊維が入っていたんでしょうね。
 
 
そんなこと起きるはずがないっていうのが起きてしまうと、意外とそこが盲点になってしまいます。
何もないところからノイズが出てるっていうのも、なかなか故障の原因を探しづらい。
 
 
WURLITZER 200A
あるWURLITZER 200Aは、音声出力から大きく「ホワイトノイズ」が出るようになっていました。
 
ピックアップのアンプのあたりから出てるんですけど、どこをさがしてもノイズ源がない。 困った。
 
 
ひとつひとつの部品をチェックしていったら、なんと「抵抗」が経年変化か何かでノイズを出していました。
 
ノイズを作る電子回路って、部品を選定してシッカリ作らないと、いいノイズを出してくれないんですけど、抵抗なんて「単純」な部品だけでそれができちゃうことにビックリ!
 
見た目じゃわからないので、難儀しました。
 
 
ROLAND TR-909
TR-909もリムショットからノイズが出るな〜と思ったら、リムショットの音を作る回路じゃなくて、トリガー回路のハンダ付けの経年変化で、ノイズが乗るようになっていました。

 

ハンダ付けなんて「回路図」には出てこないので、これまた難儀!

 

TR-909全体のハンダ付けした箇所から、経年変化したハンダ1個を探すなんて、砂漠に落とし「0.1ct」のダイヤを探すのと似ている気がします。
 
 
よく考えてみれば、楽譜だけ見て演奏するのも、回路図だけみて故障の原因を探すのと似てますね。
 
情報不足を補う方法を、考えなくちゃいけません。
 

 

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