山下リオさんの主演映画『雪子a.k.a.』を

出町座で見てきました。
 

<内容>
小学校教師雪子(山下リオ)は

夜はラッパーとして活動している。

 

30歳を前にして、

教師の仕事にも恋人との結婚にも

確信を持って答えを出せない日々。

 

行きがかりで出てしまった、ラップバトルでは

本音を吐き出したつもりが

それも否定されてしまう。

迷える雪子の進む道はどこへ。

haricot rougeが好きなバンドは

GARNET CROWとRenaissance。

よく聞くジャンルとは、クラシックとプログレ。

ラップとかヒップ・ホップは

積極的に聞いたことはありません。

そもそもラップとヒップホップの違いは何か。

ネットでごく簡略な答えを探すと
―ヒップホップとはどういう音楽ですか?
ヒップホップは、力強いリズミカルなビートとラップ、バ

ックトラックが特徴の音楽のジャンルです。

ウィキペディアでは
 ラップ (rap) は、音楽手法、歌唱法の一つ。

「韻律、リズミカルな演説、ストリートの言葉」を組み込み、

バックビートや伴奏など様々な方法で唱えられる。

ラップの要素には、「内容」(何が言われているか)、

「フロウ」(リズム、韻)、「話し方」(終止、声調)が含まれる。

ラップは歌の部分で、

ヒップホップはラップを含んだジャンルの名称ですか。

ついでにa.k.a.も調べてみると
a.k.a., aka,AKA [エイケイケイ/アッカ]
《主に米》also known as 別名は、またの名は

《警察の記録で通称や別名・芸名の前に用いる》

例:John Wayne, a.k.a."The Duke"
        ジョン=ウェイン、別名は「デューク」

(『ジーニアス英和大辞典』)
        
パンフレットで、監督は、

a.k.a.のあとに何も入れない理由は、

多面的な部分を語りたかったからだ、

とおっしゃっています。

雪子は恋人から「ゆっきー」、

ラッパー仲間からは「MCサマー」、

同僚からは「雪子先生」等と呼ばれているように。

パンフには草場尚也監督のインタビューも載っています。

以前から女性ラッパーが主人公の映画を

撮りたいという考えがあった。

プロのラッパーという設定で出発して

行き詰まってしまったところ、

教師でラップ好き、

というアイデアが浮かび本作が誕生した。

構想の核にラップあり。

音楽スクールに入って、

先生と山下さんと監督の3人でラップの練習をしたそうです。
 

山下さんの3度のラップは

ストーリー上の山場であり、転回点にもなっています。
 

①森の中(?)で行きがかりで始めたMCバトルで惨敗。
 

②故郷長崎で、ステージ上でのMCバトル。

敗北するもパファーマンスとしてはきっちりやりきれた。
 

③不登校の生徒のピアノと合わせてラップを繰り広げる。

みごとなパフォーマンスでした。

かつてはコンチェルトは競争曲だったのが、

協奏曲と改められた、という話をきいたことがあります。

バトルから共演へ。

ヒップホップは飛べない鳥のような音楽だと思っていました。

メロディーという翼があれば自由に大空に飛んで行けるのに、

あなたたちは地上で餌の取り合いをする

ニワトリでいたいのか。

もし音楽が言葉から生まれたのなら、

再び言葉に囚われたいのか、と。
 

本作を見て気がついたことは、

創作という観点から問題になるのは、

音楽ではなくあくまで文学だということです。

自由詩ではなく定型詩と考えた方がいいんでしょうか。

 

あのリズムは強迫的だと感じますが、

うまく乗れれば気分がいいのかな。

ある種音楽映画ともいえますが、

山下さんがジャージ姿で立っているショットに

ぐっと気持ちを掴まれました。

ストーリーとは関係なく、

 


https://www.instagram.com/rio_yamashita_official/?hl=ja

美が時間を凍結してしまったのでした。