台湾映画『オールド・フォックス 11歳の選択』と
ガッキー(と早瀬憩)主演の『違国日記』を見てきました。
『オールド・フォックス』のストーリーは
リャオジェは台北郊外に父と二人で暮らしています。
二人の夢は自分たちの家を買って理髪店を開くこと。
お父さんはウェイターをしながらコツコツ貯金をしていますが、
あと少しで家が買えそうになったとき、
不動産が急激に高騰してしまって買えなくなります。
バブルの時代になってたんですね。
或る日、リャオジェは家主で
「オールド・フォックス(古狐)」と呼ばれる
シャと知り合います。
リャオジェは勝ち組になりたければ
他人の気持ちが分かってはだめだ、と言います。
優しいお父さんとは正反対な生き方です。
どちらの生き方を選ぶべきかというのが、
副題の「11歳の選択」の意味するところです。
というと何か説教臭い映画のように誤解されそうです。
道徳的なテーマを骨子としながらも
繊細に人の心を描いた作品です。
リャオジェ役は天才子役と呼ばれる、
バイ・ルンインで、
89年当時の生活感になじむため、
撮影の3ヶ月前から携帯を封印して臨んだそうです。
プロだ~。
そして父親役を演じている
リ・グァンテイン(劉冠廷)がとても美しい。
豪華レストランのウェイター役ですが、
タキシード姿がきまってます。
過去の出演作には『一秒先の彼女』がありました。
似たような題の映画があったなーと思った人、
そうです、
岡田将生・清原果耶W主演の
『1秒先の彼』のもとになった映画です。
設定を男女逆にしたのでややこしいことになっています。
私は宮藤官九郎が脚本を書いた
『1秒先の彼』の方が好きですが、
オリジナルの台湾映画も面白いので、見比べるのも一興です。
haricot rougeのブログ
「タイムトラベル・京都・ロマンス」(1)(2)を読んで下さい。
(2023年7月)
『オールド・フォックス』の
監督シャオ・ヤーチュエンという人は
侯孝賢(ホー・シャオシェン)の助監督を
務めたことがあるそうです。
侯孝賢が総指揮をとったということもあって、
台湾映画の伝統を受け継ぐ作でもあるわけですね。
台湾がいつまでも自由にいい映画を撮れる国であって欲しいです。
最後に出演者についてつけ加えておきましょう。
お金持ちの奥様か、きれいな人だなー、
と思っていたら門脇麦でした。
続く