腕時計をなくして一ヶ月ほどになる。
家の中にあるのは確かだ。目覚まし時計のライトがつかなくなって、かわりに腕時計を枕元に置いていたので、そのあたりを何度も調べたが見つからない。
どうして目覚まし時計にライトが必要かというと、
夜中に目が覚めたとき、時計を見て寝直すか、起きるか考える、
寝直す場合もあるので、天井のライトはできるだけつけたくないのである。
腕時計が一番重宝するのは映画館である。
スマホはマナーモードにしておけば電話がかかっても鳴らないはずだが、設定を勘違いする恐れもあるので電源を切ることにしている。
映画を見ていてトイレに行きたくなったとき、あとどのくらいで終わるか分かると、我慢するか、思い切って席を立つか判断しやすい。
ただ、『スター・ウォーズ』であと30分我慢するのは無理だと思ってトイレに行って帰ってきたら、
なぜかそれまで出ていなかったレーア姫が出ていて、
5分くらいでジ・エンドになったことがある。
終わりの時間を30分ほど勘違いしていたのだった。
それでしょうがないので目覚まし時計を鞄に入れて映画館へ行った。
まあ、縦横共に八センチ半くらいで軽い。
とはいうものの腕時計をなくして一ヶ月ほどになる。
これまで新しいものを買うと、なくしものが出て来たことが何度かあった。
新しい時計を買ってみよう。
そうすれば出てくるかもしれない。
なくしたのはカシオのプロトレックPRW-6100YTで定価は6万のところを4万円程度で買ったと思う。おまじないなので安い時計でいいかと思いながら、amazonで調べると
安い時計が山ほども出てくる。
迷いに迷った末に
シチズンのQ996-304というごくあっさりしたデザインの時計を注文すると翌日に着いた。1227円。
そしてその翌日、
リビングのアイロン台をちょっと動かすと探していた時計が出てきた。
おまじないは効いた。
なぜそんなところに隠れていたのかな。
カシオの盤面は黒で、シチズンは白。
黒か消えて、白が登場し、黒がまた顔を出した。