昨日(11月17日)ミュリエル・バルベリさんのトーク・ショーが京都で行われました。『京都に咲く一輪の薔薇』が早川書房より刊行されたのを機に主催:アンスティチュ・フランセ関西、共催:大垣書店京都本店として開催されたものです。
バルベリさんの『優雅なハリネズミ』(原著2006年、翻訳は早川書房刊)は、フランスで120万部の大ベストセラーになったほか14カ国語に翻訳されました。私はトークショー直前にやっと『優雅なハリネズミ』を何とか読み終わって臨みました。バルベリさんは今御夫君と京都にお住まいだそうです。京都が大好きというトピックは今日もよく出ていました。
笑みを絶やさないバルベリさんは年齢を感じさせない美しさで、落ち着いたやや低めのお声が落ち着きを感じさせました。
トークは、早川書房の編集者が質問し、バルベリさんが答え、通訳されるという段取りで進みました。
20名ほどの参加者にも質問できるコーナーになって、最初に私が質問しました。『優雅なハリネズミ』には小津カクロウという日本人が出て来るが、あまり日本では一般的ではないこの「カクロウ」という名前をどうして思いつかれたのか、小津安二郎と韻を踏んでいるようだが、という内容です。
お答えは、当時まだあまり日本のことにはそれほど詳しくなく、カクロウという名前がどうかということもあまり調べる手立てがなかったが、岡倉天心の本名岡倉覚三がもとになっているとのことでした。
トークが終わるとサイン会には参加せずそのまま帰りました。京都が舞台になっている『京都に咲く一輪の薔薇』には少し興味もあり、今日マチ子さんが描かれたという表紙もとてもいい感じたとは思いますが、フランス文学はフランス語で読みたいというのもあって結局本を買いませんでした。買っておけばよかったかな、と今少し後悔しています。
p.s. amazonで『京都に咲く一輪の薔薇』の頁に移ると「著者をフォロー」の下にバルベリさんのおでこを出した写真が載っていますが、実際の印象はかなり違います。写真換えた方がいいんじゃないかな。