今回はパリの日常がテーマである。
―普段あまり触れることのない滞在中の食事事情について―
さ~てなかなかいい雰囲気のこちらの場所。
可愛い花に色どられた植木鉢が両側に並ぶ階段を登って行く学生さん達。
ここがどういう場所なのかお分かりならばきっとかなりのパリ通のはず。
実は今回のパリ滞在でほとんど毎日のように私が利用していた場所なのである。
(撮影日2018年6月19日)
階段を何段か登った小さな踊り場には…
こんな物が!
左右の階段を天辺まで登った場所から振り向いた景色はこんな感じ。
この景色に見覚えがないだろうか?
車が左に走る下の通りの名前が (メトロCARDINAL LEMOINE~PLACE MONGE)
今度はくるりと前方を向けば
すぐ右手の建物の壁に掲げられたこのような表示版。
階段天辺あたりの猫の額ほどの空間でもPLACE(広場)と呼ぶのがパリ。
真っ直ぐな小路が前方に続いて―。
シンと静まり返って朝早くだとほとんど人影はない。
この道はいったいどこへ通じるのだろう?
という所で先ほどの場所はどういう場所なのかという質問の答えを。
階段の天辺から下に見えた通りはRue Monge(モンジュ通り)。
階段はモンジュ通りに面した場所にあり、
階段を上がってすぐのこの小路Rue Roiiin(ロラン通り)へと続いている。
このロラン通りを真っ直ぐいけばコントレスカルプ広場に突き当たる。
PLace de la Contrescarpe(コントレスカルプ広場)
円形の広場の周りを幾つものカフェが取り囲み、中央では人々が演奏したり歌ったり踊ったりと
思い思いのパフォーマンスを披露し、いつも活気がある場所だ。
ここからは幾つもの通りが出ていてパンテオンやアンリⅣ世高等学校などの学生街へも近い。
その一つの通りに今回御紹介するムフタール通りがある。
という訳であの階段はムフタール通りへのつまり抜け道だったのである。
☆Rue Mouffetard(ムフタール通り)
全長605メートルの緩やかな坂道
コントレスカルプ広場から坂下のサン・メダール教会までガタガタとした道幅の狭い石畳が続く。
途中から人一人歩けるのがやっとの歩道になるのは、運搬の車が入る為だろう。
<パリの胃袋>といわれ御覧のような果物屋、肉屋の他にも
総菜屋などのあらゆる食材を扱う商店が所狭しと並ぶ。
、その他にも多国籍レストラン、ビストロ、カフェ、土産物屋、ブティック、スーパーなど
様々な店がその隙間を埋めるように軒を連ねている。
私が此処へ来るのは主に夕御飯を調達するのが目的である。
朝食について言えば、いつも滞在先ホテルでは朝食付きの設定だったのが、
今回のホテルの朝食代は確か13.5€(日本円で約¥1700ちょっと)とかなり高め。
これまでの倍近い計算になるためさすがに断念せざるをえなかった。
私にとっては少々高めのホテルを奮発したこともあり、その分の節約ということも頭にあった。
そのため朝食は主にホテルのあるモンジュ通りのスーパー<フランプリ>で調達した。
朝食はだいたいこのようなパターン
大好物のアメリカンチェリーはマルシェでたくさん買ってホテルの冷蔵庫に保管。
バゲットだけはスーパーでは買わないと決めている。
朝出来たてのを近所に幾つかあるブーランジェリーに買いに行く。
パン食が基本だから、安いしどこの店でもそれなりに美味しいから。
街歩きの際に通りかかったマルシェで買うことも…これにクロワッサン!が加わったりもする。
最近は日本でも全国に流通する大手の製造メーカーのものは別にして
横文字のチェーン店や自ら製造販売する気のきいた感じの町の店舗も増え続けている。
でも一様に小粒でその割に値段が高く何だか気取っててお菓子みたいに思えるのは私だけ?
やはり米が主食だからか小麦粉を輸入に頼らなきゃいけないからなのか。
今回正解だったのは冷蔵庫をフル活用したことである。
6月後半の時期ということもあり食材を多めに買ってキープしたり、
バターも1個丸々買ってもお陰で使い切ることができた。
それまではどうしていたのか?
おそらく1回ごとに食べきれる量かサンドイッチとかで間に合わせていたような…
他に定番として加わるものはコチラ
これは前回の旅あたりからのお気に入り。
濃くおいしい牛乳とこれがあれば言うことなし!
なんたって果汁100%、それも濃~いやつ。
この林檎もお気に入り!
写真だとわかりずらいけど、JAZZと書かれたシールが貼ってあるのでそういう品種なのかもしれない。
モンジュ通りかムフタール通りの例の<フランプリ>で偶然手に取り買ったもの。
今まで食べた林檎の中でサイコーの忘れられない味だった。
もし今度パリへ行く方はぜひお試しあれ!!
―パリの食事情について思うこと―
スーパーやマルシェで食材を買い自宅で料理する分にはとてもリーズナブル。
農業国であるし野菜や果物は新鮮で種類も豊富!乳製品も日本より断然安い。
特にマルシェの量り売りは量に比べて値段の安いことにはびっくり。
日本が太刀打ち出来るものではない。(まあ勝負は挑まないだろうけど)
ところが一旦カフェでもレストランでも<外食>となれば、えっ!何でなのとなる。
あのマクドナルドだって日本と比べると2割~3割と高めだったりするのだ。
通りを左右を交互に覗き店の食材の品定めをしながら歩いているうちに
気付けば坂の一番下辺りまで来てしまったことに気付くのだー。
そうやって日々何度も行ったり来たりを繰り返しているうちにお気に入りの店が絞られてくる。
大好きなクロワッサンはあのブーランジェリーでなどとか…ちなみに店の名前は忘れたが、
滞在中で食べたクロワッサンでいちばん美味しいと思ったのは、
どこぞの有名店でもなくこのムフタール通りの店だった。
ガイドブックを参考にするのも悪くはないが、できれば自分の足で歩いてお気に入りを見つけること。
これは何も食べ物に限ったことではないのはもちろん、
絵や映画や音楽、ファッション、景色、そして人…
またそうして廻り合ったものは自分の中できっと"特別な場所"を占めることになるはずだ。
一人旅の醍醐味とは結局そういうところにあると思うようになった。
さて、夕食だが結構な割合でよく利用したのが坂下に近い場所にある中華惣菜店。
どこの地区でも探せば必ず一つや2つ見つかり日本人の特に好き嫌いのある私には救いの神となる。
グラム単位で大皿から取って透明のフードパックに詰めてくれる。
何グラムと指示してもよいし、このぐらい?と秤りにかけながらこちらの要望を聞いてくれたりも。
中国人の家族でやっていて、奥さんは最初は私がアジア人でも同郷でないとわかると
どうしてか?愛想がなくつっけんどんな応対だったけど、
何度も通ううちに顔を覚えてくれ柔らかい表情を見せるようになっていった。
"常連さん"と認めてもらえるようになったのかもしれない。
そんな夕食の定番はコチラ
中華惣菜店で調達したチャーハンにブロッコリーと野菜の煮物。
チャーハンの替わりに焼きソバが登場することも。
量にもよるがこれでだいたい¥500~¥600くらい。
日本から持参したチャルメラのカップの中身は同じく持参のケイタイ用豆腐とワカメの味噌汁。
チャルメラが出てきたのでここでぜひマルテクニックを御紹介したい。
ご覧のとおりに持参した緑茶のパック。これは写真のようにスプーンで粉を入れるタイプ。
これ一袋で50杯前後飲める。ティーバックでも構わないが、
荷物のスペースを少しでも減らそうと今回初めて試してみたが正解だった。
マルポイントはチャルメラのカップを取巻いている黄色いコードのようなもの。
<トラベルコイルヒーター>という名で、コレ一つあれば簡単にお湯を沸かすことができるという代物。
使い方もシンプルでコイルの部分を水に浸けあとはコードをソケットに差し込むだけ。
右のマグカップ一杯程度なら1分ぐらいで熱湯が出来上がる。
チャルメラのお湯もこれで沸かし、その後も捨てずに写真のように味噌汁用の器に再利用。
実は今まで使用していた他の携帯用のヒーターが壊れたため急遽購入したものだが
荷物の場所を取らないし何しろ安価(¥1000もしなかった)なのも最高
これから海外へ行かれる方(特に衛生面の不安とかある国など)や、
またホテルの部屋で熱いなどで一息入れたいと思われる方にはぜひおススメである。
よろしくお願いします