③マレに残る中世の面影を訪ねて。Auberge Nicolas Flamel(レストラン) | PARISから遠く離れていても…/サント・ボームの洞窟より

PARISから遠く離れていても…/サント・ボームの洞窟より

わが心の故郷であるパリを廻って触発される数々の思い。
文学、美術、映画などの芸術、最近は哲学についてのエッセイも。
たまにタイル絵付けの様子についても記していきます。

前回ではニコラ・フラメルの家の外観について紹介した。

もし未読の方はぜひ目を通して頂ければと思う。

前回 https://ameblo.jp/vingt-sann/entry-12410548809.html

(二コラ・フラメルというのがどのような人物であったかも伺い知れるはず )

 

 

さあ、いよいよ中へ入ってみよう。

15世紀前半に建造されたこの家の1階と2階は現在はレストランとなっている。

『Auberge Nicolas Flamel』

オーベルジュ れすとらん ニコラ・フラメル

 

普通オーベルジュはフランス語で”旅籠”という”意味で

郷土料理を提供するレストラン付きのホテル”のことを指す。

しかしここはレストランのみの営業なのに敢えてそう名付けられたのは、

この家が貧しい人々を宿泊させるための施設として造られたことに起因するのかもしれない。

またフラメルは自分の葬儀に参列する隣人たちが

おおいに食事し飲んだりするための遺産を残していたというし、

そういう意味から考えれば現在ここがレストランなのはごく自然なことと思えてくる。

 

 

 

この天井の梁は1407年建造当時のまま

 

ドアを開けると店内は結構お客で賑わっている様子であったが、2、3のテーブルは開いていた。

ざっと見渡したところ子供連れの家族やわりと高い年代層のグループが多いように見受けられた。

土曜日のせいだろうか。レストランで大人に混じってこういう子供の姿を見かけるのは珍しい。

担当の係りに1人だと告げて案内された壁際の席に落ち着いたものの

なんとく入口付近に控えている数名の接客係たちの視線を浴びているように感じてならない。

今まであまり感じたことのないような息苦しさ…歓迎されているとは言い難いような。

メニューを貰って眼を通しつつ考えてみるとその理由がなんとなくわかりかけてきた。

最初はこういう場所へ1人で来るのはおかしいのかな?などと思ったが、

それよりもたぶん予約もせずに来たということが一番まずかったのだろう。

それに加えいかにも旅行者というカジュアルな装いだったこともあり

あまりいい顔をされなかったのだと思う。

ここはれっきとした歴史ある一流レストランなのだから。

(この点については反省している )

 

 

これは前菜。一番右の丸いのはフレッシュチーズのコロッケと判明した

 

 

ランチメニューはこういうレストランとしてはとてもリーズナブルびっくりマーク

Formuie déjeune 18、5€ 

前菜+メインまたはメイン+デザートに1ドリンク+コーヒーが付いたもの

または本日の肉か魚が選べて25€

というメニューがあるようだ。

 

私が選んだのはランチメニューではなく、一品料理の前菜+メインであった。

それでもオレンジジュースとコーヒーを別に頼んでも全部で25€だった(1€は約130円)

 

 

 

メイン料理

サーモンソテーにインゲン豆のソテーをかけたものと私のメモ帳に記してある

(中世人の献立にはエンドウ豆やソラ豆がよくスープに入れて食されたという)

まあこれは中世メニューというわけでもないけど確か冷製のものだったと思う。

 

 

 

コーヒーを頼むとこんなお菓子も付いてくる。

マドレーヌの周りの茶色の粒は一見チョコレートのようだが違って

甘さはなくアーモンドを潰したみたいな感じのものだった。

 

私はグルメでもないし、食材や味についてはこのぐらいでご勘弁を。

それなりに美味しく頂いたといっておく。

 

 

 

★参考のために★

びっくり!こんなデザートもあるらしいびっくり!!

 

インゴットチョコレート金ニコラ・フラメル

 

その他メイン料理のデザートには…

チョコレートの上に黄金の粉末をかけた黄金の粉末二コラ・フラメル

10歳までの子供用メニューとしてハリー・ポッター(15€)というのもあるようだ。

(それで小さな子供が多いのだろうか)

やはり、錬金術師二コラ・フラメルよ

偉大なりしということだろうか叫び

 

 

 

 

―店内の様子―

 

写真右側の青いシャツのイケメン男性は私の隣のテーブルで…

 

 

 

 

彼女がトイレに立った隙に自前に打ち合わせてあったようで接客係に合図して、

彼女が席に着くなり運ばれてきたデザートと共に燃え上がる炎のサプライズ。

お誕生日のお祝いということで、記念に写真を撮らせてもらった。

 

 

 

 

こちらがそのお相手の彼女。もちろん大喜び!

美男美女のお似合いのカップルである。

 

お陰でこちらもこのレストランで食事した思い出として記憶に残るものとなった。

 

 

 

―店内の様子―

 

中央の階段は1407年建造当時のもので向きだけを改装時に変えたものということだ。

 

 

 

トイレに行くために階段を上っていくと、2階の部屋はこんな雰囲気だった。

(団体様用なのだろう)

 

 

クローバー

 

さてこれで二コラ・フラメルの家の外側も内側も御紹介したわけだが…

この家が貧しい人々を宿泊させるための施設の1つとして造られたことは冒頭でも述べたとおり。

そこで思い出して頂きたいのは前回でちょっと触れたが、

二コラ・フラメルの主邸は他の場所にあるということだ。

 

 

それでは主邸はどこにあったのか?

 

それはまた次回にパー

 

 

―続 く―

 

 

 

 

よろしくお願いします

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