ジャンヌ・ダルクとの出会い | PARISから遠く離れていても…

PARISから遠く離れていても…

わが心の故郷であるパリを廻って触発される数々の思い。
文学、美術、映画などの芸術や、最近では哲学についてのエッセイなども。
時々はタイル絵付けの仕事の様子についても記していきます。

近所にありながら、いつも気にしつつなぜか扉を押して入ってゆく勇気がない店ってあると思う。

ある日夕暮れ時に食材を買いにスーパーへ出かけたついでに、その店のショーウィンドウの前でふと足が止まった。ゆっくり眺めてみたいという思いに突然駆られたのかもしれない。 

様々な国のアンティックな置物とかアクセサリーなどを扱っているショップで、何段かの棚にそれらの品々が外からよく見えるように陳列されていた。そこで見つけたのがこのジャンヌ・ダルクの彫像で、思わず扉を押して初めて店の中へと入ってみた。



 本体の大きさはわずか15cmほどなのに、実際に手で触れてみたら見た目よりもずっと重量感があって立派な物で 、決してばか高い値段ではないように思えたけど(こういうものの相場には詳しくはないので)おサイフ事情を考慮して一旦頭を冷やすことにした…。

 私に店の扉を開ける勇気を与えてくれた<ジャンヌ>との出会いは、実は数年前のパリでの滞在先がきっかけであった。いわゆるホームステイと同じようなシャンブルドットいうフランスのシステムを利用して、私がたまたま選んだ滞在先。
その熟年夫婦の当時は大学教授をされていた旦那様が、ジャンヌの子孫!だという話で、幾つかの著作もあり、日本で訳された著書もある。


   ジャン・ド・マレッシ著


こちらは何代か前のお祖父さんに

よる著作。ジャンヌの自筆による何

通かの手紙が収められている

 旅から戻った後もその驚き覚めやらぬままに、<ジャンヌ>は自分の中で何か身近で特別な興味の存在となっていた…。


 

 さて最初の彫像写真があるということは、結局思わぬプレゼントという形で<ジャンヌ>を手に入れることができたのだった。

 

ジャンヌの旗の部分は最初の写真の

ように、台座の裾の部分と持ち手の部

分に穴が開いた差込式でこんなふうに

掲げることもできる

 このジャンヌの気高く勇ましい姿を眺めつつ、新年に向かって新たな挑戦と飛躍の年となるようにしたいと思わずにはいられない。それがどういうカタチになるかはわからないけども…。 



(*追記 この記事は2013年の12月、ほぼ2年前に他社ブログにて掲載されたものですが、このブログを訪問された方々にぜひ読んで貰いたい記事として、採録させていただきました。当時の自分の思いが素直に伝わるよう加筆、訂正などは敢えて行っていません)