Achillee ここはワインバー⁉️モダンで洗練された自然派ワイナリー | フランス, アルザスワイン365日記

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以前訪れたワイナリー巡りレポート



兄弟でワイン生産を営む、モダンでおしゃれ、洗練されたアルザス自然派ワイン生産者Scherwiller村のはずれにあるDomaine Achilleeへ。
 
こちらのワイナリーは現在の14代目のご兄弟JeanさんとPierre Dietrichさん前まではぶどう畑農業で、コオペラテイブへぶどうを販売していたのだが、お二人の代になって2016年より18haある畑から約100000本の自然派ワイン生産をしている。元々16haの畑を、今後20haまで拡大するそうで、ワイン生産を始めて、村のはずれにぶどう畑を見ながらワインテイステイングができる大きなワイナリーを建てている。もちろん、カーヴ見学も可能だ。
1998年からビオ製法、2003年からビオデイナミ製法のぶどう畑だ。自然派ワイン生産とは言え、無添加0なワインとそうでない、多少亜硫酸が入っているものもある。質を保つためには微量の亜硫酸は致し方ないと思う。
到着した際にかなりびっくりした。とにかく大きな建物がお出迎えしてくれた。
 
中に入ってさらにびっくり、なんとお洒落なワインバーかなにかなのかと思うような、そんな雰囲気のワイナリーだった。かなりの観光地の大きなワイナリーでないとこんな空間に出会うこともないので、入った瞬間立ち止まってしまった。
けれど、こんなお洒落な場所で、ゆっくり洗練された美味しい自然派ワインを堪能する事ができる。
こちらの畑の50%はリースリングということもあり、兎に角、美味しいリースリングが飲みたいと言われたら真っ先に思いつくであろうワイナリーだ。
そして、保存を考えてこちらはコルクではなく栓になっている。イメージ的にワインはコルクと言う方もいるかもしれないが、こうしたスクリューの方が質を保つことを考えると良いとのことだった。
 
先ずはCrement Zero Dosage名前の通り添加物ゼロ。
ここのぶどう畑はリースリングが主だが、そんなリースリングが40%、その他60%はピノブラン、オクセロワ、シャルドネ、ピノグリ、そしてピノノワールで生産されたここのクレマンダルザスは素晴らしいかった。と言うか、リースリングを使っているためか、通常想像するクレマンよりも酸味が効いて、まるでリースリングのペティヨンと言う感じで後味にもレモン系の酸味が残る。クレマンはもっと軽やかな味だが、ここのクレマンはちゃんと自己主張してくる。それはそれですごく良い。もちろん、好みはあると思うが、この酸味の自己主張は嫌な感じではない。これだけ洗礼された味で100%無添加で、自然派ワイン独特の香りというのが全くない。
 
そしてアッサンブラージュのALSACE。50%リースリング、50%が他の品種。やはりここのワインはリースリングベースが多いのだなと言う印象だ。
私はこのALSACEとう名のボトルをこのワイナリー以外で2軒で見たことがある。
1軒は日本でも有名な Marcel Deiss, そして、もう1軒はやはり現在の代になって最近自然派ワイン生産にしたワイナリーだ。
そんな話をこちらのワイナリーのJeanさんとしていたら、その、私が知るもう1軒のAlsaceという名の自然派ワイン生産者さんとはJeanという名前も一緒、同じ年で生まれた年月もさほど変らない、実は仲良しの自然派ワイナリーなんだそうだ。確かに、このラベルの黒ベースも、色んな部分でちょっと似ている気がする、人柄はワインにも反映されるんだと改めて実感した。
こちらのアッサンブラージュのALSACEもやはりリースリングの良さ、香りと酸味を感じるワイン。
 
そしてリースリングの飲み比べに。
こちらはスタンダードなリースリング。とても酸味が効いていて王道リースリングだ。
 
そして4種の異なるリューデイのリースリング。最初にクラシックなものを飲んでから飲み比べると各土壌の違いなど、同じリースリングなのにこんなに違うのかと感じる、素晴らしいテイステイングができる。ラベルの表にもわざわざ品種が書いていない。アルザスは品種違い、そしてグランクリュ…と最初に覚えるのだが、ぶどう生産者は土壌の違いがそれほどワインの味に影響するのかよく知っているのだ。だからこそ、品種と同じくらいに、もしかしたらそれ以上に土壌を大切にしている姿が分かる。だからこそ、ここのワイナリーの収穫率は30~35hl/ha という少量の収穫だ。
Scherwillerはこの村のアペラシオンコミュナルと呼ばれるこの土地ならではの土壌。
Schieferberg の土壌はシスト。味わい的に丸い感じで、後から酸味がくる。
Hahnenbergの土壌は砂岩。こちらのリースリングの方がレモン系の酸味にパンチがある感じ。
 
この3本のリースリングを飲み比べてみると、土壌の違い、そして土壌の大切さが分かる。
 
 
 
 
Riesling Granitie は100%自然派、ぶどう丸ごとを大きなティーバックのような袋に入れて、それを樽に入れてマセㇻシオンしている。ちょっとスモーキーな味わいが残るリースリング。
 
 
こちらのミュスカもとても洗練された味
香りもフルーティで、味わいもほわっとフルーテイ。それでいて辛口。
そして、こちらのリースリングが良いと言いながらもびっくりしたのはこのゲヴェルツラミネール。
このゲヴェルツトラミネール  は他で飲んだ事ない辛口なのに、何故か灰のような炭のようなスモーキーな男らしいワインに仕上がっている。まるでシガーを吸っているような、ほかに見ないワインだった。
 
こちらはゲヴェルツラミネール自然派100%。マセㇻシオン10日したオレンジワインだ。
ゲヴェルツラミネールが90%不作だった時に作ったもの。なので1000本ほどの生産という貴重なワイン。
 
 
赤も美味しいかった。ベリー系の香りがよく、何を飲んでもはずれの無い、美味しい自然派ワイナリーだ。

 
ものすごく正当そうで、それでいてちょっと捻りがある。リースリングは特に自己主張が強く、きちんとした酸味を感じる。
とにかく洗練され、そしてちゃんとそれぞれのワインが自己主張をし、けれど、自己主張しすぎず、男性的なワインが多いワイナリーという印象だった。
 
日本にはこのうち数種類輸出されているが、もっと多くの種類が入ってもらえたらいいなと思う。
車でないと行けないが、アルザスのワイナリー巡りだと日曜を含め7日間開いていて、ワインバーのような雰囲気で観光でも、ワイン初心者でも、自然派ワイン好きにも入りやすい、そんなワイナリーだ。