フランス アルザス ワイナリー巡り LISSNER 最初の訪問記 | フランス, アルザスワイン365日記

フランス, アルザスワイン365日記

フランス、アルザス在住言語学博士
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フランス アルザス

ワイナリー巡り
 
無事に日本にワインがお届けできたので…
改めてそのワイナリーの事でも…
 
こちらのワイナリーはストラスブールから車で20分ほどの村Wolxheim
こちらの村にある、自然派…いや、野性派ワイナリー Lissner
 
こちらのワイナリーさんには何度か自然派ワイナリーのイベントでお会いしており、行きたい行きたいと思いながらなかなか行けなかったワイナリーだった。
 
イベントでこちらのワイナリーのBrunoさんとお話しさせて頂いた時、そのお話の感じがなんともアカデミックと言うか、理系な感じな話され方で、これはしっかり耳を傾けないと、ノートを取りながら聞かないと分からないかもしれないぞ、と言う印象を受けた。
 
実際、Brunoさんはアルザスのストラスブール大学の社会学部でセミナーでお話しもされた、本当にアカデミックな方なのだ。
 
(私の知る限り、アルザス、ストラスブール大学でお話しをされたのは、同セミナーでJuilen Meyerのパトリックさんと、他学部でMarcelDeissのJean-Michel さんと言う記憶がある)
 
それにしても、私の中の三大アルザスワインの偉大なる異端児の方々が、大学で話もされているなんて…と言う感じだ。
 
 
 

ストラスブールから車で25分ほどのWOLXHEIMという人口1000人足らず村のワイナリー。この村のワインはその昔高貴なワインとして知られ、ナポレオンも好んで飲んでいたと言われている。この村にはWOLXHEIMというUne dénomination géographique communale(アルザスもしくはヴァン・ダルザスに地理的補足を持つワイン(アルザスの次に地理的名称を伴うワイン)も存在する、そんな隠れたアルザスワインで美味しい村でもある。その証拠に1000人もいないこの村には村のサイトによれば、10軒以上のワイナリーがある。


自然派よりも自然に任す、野生派ワインLISSNER

こちらのワイナリーさんには、実は昨年ストラスブールで開催された、自然派ワイナリーのイベントで、(https://www.wine-what.jp/webwriters/54260/)お父様のBRUNOさんにお会いし、その後の小規模な自然派ワイナリーのイベント(https://www.wine-what.jp/webwriters/57735/)で息子さんのTHEOさんにお会いしていて、とても気になっていたワイナリーだった。

土壌のことなど、どちらかと言うと、学問的な感じで説明してくれるので、ワインそのものは【野性的】なのにとても【理系】というか【アカデミック】なイメージが沸いたワイナリーで、色々学ばせてもらいたいと、近いうちにぜひ一度訪れたいと思っていたワイナリーの1つだった。

ワイナリーさんのサイトを見ても、分かるのだが、ここのワインは自然派ワインではなく【自由で野性的で、ビオ(libres, sauvages et bio)】と書かれている。野性的、というと、いったいどんなワインなんだろうととても気になっており、兎に角色々学べたらと思って、今回は事前に電話連絡をして、ワイナリーに行ってきた。

 

迎えてくれたのはお父様のBRUNOさん。以前展示会でお会いしており、その時の印象が強く、最初に「色々自然派ワインについて学びたいと思ってきました」と言うと、色々スライドを見せてくれ、土壌についての説明をしてくれた。実はストラスブール大学の社会学科ので自然派について講義をしたこともあるそうだ。残念ながらその講義は逃してしまったのだが…。

 

こちらのワイナリーは2001年にBRUNOさんの叔父様から引き継いだワイナリー。その後2008年から今の【自然派】の畑となり、現在のワイン生産を始めたそうだ。

9Haの畑で約30000本、25種のワインを生産している。

 

室内は広く、たまにここで音楽会のようなイベントも開催するそうだ。ピアノも置いてあり、BRUNOさんも音楽を奏でるそうだ。土壌の説明などはとてもアカデミックなイメージだったのだが、実は芸術的面も持つ、そんなイメージだ。

 

LISSNERさんのところの畑を示す地図があり、細かく色々な場所に畑があり、各畑ごとに異なる品種が植えられている。

 

 
 
 
 
 
 

そして、こんなことは滅多にできない、LISSNERさんのGewurtramier Dionysiuskapelleオレンジワインと 同じ村のビオデイナミのワイナリーのオレンジワインの飲み比べ。実はこの別のワイナリーにも訪れたことがありなかなか美味しいワイナリーではあるのだが、飲み比べると全く違う事に驚いた。飲んだ時の口当たりが全く違うのだ。

 
 

Syvaner Dionysiuskapelle 2018 典型的なSyvanerでないため、規定から外れてしまいSylvanerと名乗れない、と言うワイン。実はここのワインの特徴で、なぜかほんのり磯の香がする、そんな感じのワインなのだ。これは、BRUNOさんがしきりに言っていた『コク(=うま味)』を感じる、とても不思議なワインなのだ。このコクが絶対日本食にも合うワインだろう。

PINOT GRIS(ピノグリ)こちらもやっぱり「コク」を感じるワインに仕上がっている。このコク、うま味やPINOT GRISのちょっと複雑でまろやかな味わい日本食に合うと思う。

 
 
 
 

色々お話を聞き、夜も更けてしまったのだが、テイステイングしたワインは5種。色々ワイナリーに行って来たが、こんなに長く一緒に時間を過ごしてもらいながら、これだけ(しか)テイステイングしなかったワイナリーも珍しかった。それくらい、テイステイングの前に色々教えてもらうことが多すぎで、テイステイングに辿り着けなかったとも言える。

 
ワインテイステイングというよりは本当にここのワインについて学ばせてもらう、そんなワイナリーだ。
いつはこのワイナリーさんではワインを飲んでテイステイングしても、先ず大事なのはワインについて理解してもらうこと、という思うが強い、そんなワイナリーだ。
 

ワイン生産にはぶどうが大事だと言うことを真に学ばせてくれる、そんなワイナリーだ。

アルザスワインで、自然派ワインなのだが、カテゴリーとしてはある意味そのどちらとも言えないような、他では味わうことのない、ここでしか味わえないようなワイン。その味わいがどこから来るのだろうか、と思っていたのだが、今回ぶどう収穫をして、そして畑に行ってそれが充分理解できた。