昨日はEプラスの貸し切り公演。久しぶりの宙組。舞台も客席もパワーに満ちていました。これほど、手拍子してしまう作品も珍しいんではないですかね。

 

 宝塚歴65年にならんとするオールドオールドファンとしましては、幕開きからうれしき限り、8割以上は聞いたことのある曲でしたね、マスクの下で声なしで歌ってたりして、幸せでありました。

 

 さすがに花詩集とか、パリゼットとかは、家にあったSPレコードとか、ドーナツ版で聞いていましたが、「エスカイヤガールズ」が出てきたときは嬉しかった。小学校の低学年だったかな、那智わたるさんとが舞台の上で歌っていて、今でも歌えるくらい。

 

 次々に展開する歌の数々、ああ、あの時、あれなんだったけとか、思い出す喜びの連続でした。

 堂々たる「シナーマン」の後はあの鳥のダンスが続いて欲しかったけど、あれ踊ったら、疲労困憊して、皆さん舞台が続かないわねと、笑ってしまいました。

 

 舞台演出としましては、歌のパレードといった感じで、「夢人」近辺は迫力ありましたが、平板かな、舞台美術はキラキラでしたが、誰かが歌って、バックの群舞の繰り返しで、単調なんだけど、それを補って余りある、皆さんのパワー。

 

 宙組の皆さん、お休み期間中に大変なレッスンを重ねていたんだろうなと想像されます。俳優はお客さんを満足させる技術と技量と、魅了する舞台の華が勝負です。この舞台にはそれがありました。その心意気に圧倒された時間でした。

 瑠風さん休演ですごーく寂しかって、残念だったけどね。鷹翔さん、風色さんが大活躍してました。お二人とも存在感抜群でしたね。春乃さくらさんも輝いて今いた、あの笑顔と力強さ、素敵でした。

 

 舞台の真ん中で「愛の旅立ち」を芹香さんが歌った後、銀橋の端に立って歌うとき、無人の大階段に幾本かのライトが交差し照らしていました。胸を突かれました。これはこの舞台を通って行ったタカラジェンヌをしのぶ演出だったと思います。続いて、黒ではなく白燕尾服のダンス。これも鎮魂ではないかと思いました。口には出さなくても、思いを舞台に乗せているのです。

 舞台人は舞台で、作品で表現する。

 

「未来へ」も「世界に求む」のデュエットダンス、宙組がここにいました。涙が出そうでした。

               FOREVER TAKARAZUKA !