結局,1957年の公道で開催したカーレースで沿道の観衆を巻き込んだ大事故をクライマックスにしたかったという意図が見え見えの構成。

 世界的に有名だった自動車会社フェラーリの創業者の伝記映画を作りたかった。

〇車の販売台数よりも、カーレースに情熱を燃やした。

〇 跡継ぎの息子が病気で死んで、なおかつ、糟糠の妻との間がうまくいかない。

〇 愛人を囲って、子供も生まれ、それを長いこと妻に隠していた。

〇 大事故

 

 これらを要領よくまとめて、マシンの走行実験の緊迫感を見せ場にして、ラストにびっくりの大事故を置く。

まあこんな感じで、そつがないけど、オーソドックス過ぎて、面白みに欠ける。妻と愛人と際どい二重生活、セックス場面も交えて、描いたりしてるけど、なんか、彩りがいるかも的なサービス感ありあり。それにしても、美貌のペネロペクルスを、夫の浮気に嫉妬する暗い、野暮ったい中年おばさんしてほしくなかった。まして、彼女はスペイン人だし。興行成績気にしてスターを使いたかったのでしょう。

アダムドライバーは可もなく不可もなくです。

 

 なんとなく期待しすぎしていたみたいで肩透かしくらった感じ、目くじら立てなくてもよい、普通の映画です。