八人すべてがトップスター、トップ娘役なんて舞台はそうざらにあるものではない。(記念公演を除いて)

どの顔も懐かしく、嬉しく、現役時代を思い出しながら見てました。久世さん以下、真琴さん、水さん、珠城さん、ねねさん、蘭はなさん。月組が多いのね。あと、わたるさん、花乃ちゃん。

 

 資産家の主人が殺されて、8人の誰かが犯人かもしれないという、密室殺人サスペンスなんだけれど、次々に本心がむき出しになり、ウソがばれて、色と欲に満ちた化けの皮がそれぞれに剝がれていく。その中身はドロドロなのだが、大いに笑ってしまう。

 演出が時にドタバタ風にコミカルだし、時にシュールな照明が効果的、

 

 スターさんたちが姉妹や、親子、叔母、姪、メイドに扮して、キャラのキツイ人物を楽しそうに演じているのを見ているのが楽しかった。誰が主役という感じではなく、8人それぞれ等分に役にボリュームがあって、演じ甲斐がある。それでもカーテンコールで最後はわたるさんだった。映画ではカトリーヌドヌーブだし、以前の舞台では大地真央さんのお役だし。

 

 皆さまスタイル抜群、きらびやかな衣装も難なくこなし、どす黒い話なのに、そこは清く正しいタカラジェンヌなので、かろやかな人間コメディになってました。

 

 一番最近の退団者の珠城りょうさん、やはり、声低かった、一番セクシーな役なのに、何気に抜けてないのが可笑しかった。観客も交えての同窓会気分が漂っている公演でしたね。