信じられないくらいなおバカミュージカルなんだけど、物語も、演出も、演技も。でも、幸せになるお芝居で、演劇の持っている不思議な魔力に化かされて、すごーく楽しかった。
お話の筋はハチャメチャ、ご都合主義、何となく先が見える展開、(特に、ラストは、唐突に結婚させてしまった感)演技は過剰、過激のオーバーアクション。こういう芝居って、難しい、一つ間違うと、観客いじりの受け狙いという、品の無い舞台になってしまう。
だけれど、疾走感で突っ走っていく、演出のテンポとパワーと、やはり、俳優の技術があるから、見ごたえのあるものになっている。それと、何より、いつも言ってるのだけれど、宝塚が伝統として持っているエレガンスを失っていないから節度があるのですね。下品なお笑いとは違うのはその視点だと思う。
リズムが良いので、全くだれないし、オーバーアクションの寸止めのさじ加減、原田諒さんは、宝塚の宝です。演出していて楽しかったのではないかな。
歌は最高でした。真彩さんは、宝塚の枠を外れてしまった感。クリスチーヌより良かったです。聞いていて胸がドキドキしてしまった。
望海風斗さんの歌唱も、負けず劣らず、デュエットにはこころ震えたりして、そして、望海さんの風格と、愛らしさ、縦横微塵に舞台を走り回って、演技賞もので、格別の存在感。 ファントムの哀しいエリックと同じ人とは思えない。達人だわ。
彩凪さんの存在感、舞台に重石が出来ますね、締るのだわ。
咲奈さんのすらりとした肢体、それだけでも素敵なのに、無邪気な愛すべきいじられキャラが可笑しいのなんの。早くどこかでトップにしてあげたい。
物語の要のお役、京三沙さんのお歌、演技、凄かったです。
朝美絢さんの宝石の様なきらきらした美しさ。ショーケースに飾ってあるだけでも良いのに、歌って動いてる。麗人とは、彼女のためにあるのではと思ってしまう。