先々週Aパターン見たのでBは見なくてもと、思ったのだが、やはり、見たくなって、映画館へ。
中大兄、大海人、天比古。比べてみようと思ったのだけれど、皆さん、どの役もそれぞれに個性的で良いんですねえ。比べること、優劣をつけることは愚かであると思いました。
違いはありますね。
鳳月さん中大兄は、生まれ持っての大王だと思っているみたいで、自分は、美しいし、頭も良いし、生まれも良いし、権力がある自分は何をしても当然と言う感じで全てに堂々としている。
明日海さんは、ものすごく考える大王、常に頭を働かせている、冷たい知性の持ち主で感情の起伏も激しく、演技が細かい
柚香大海人は、典型的な弟キャラ、素直で無邪気、ただひたすら政治に翻弄される己の立場が悲しい。その悲しみが迸っていて、ストレートに胸を打たれました。
明日海大海人は、心が繊細で複雑、心にたくさんの襞があって、それがひどい仕打ちに会って激しく細やかに揺れ動いて、紫野のシーンは耐えて耐えていた感情が一気にわき出てきたかんじで涙を誘われました。
鳳月天比古は、いつものセクシーさが消えていて、驚きました。一途に心の中の額田を追い続ける夢追い人、彼は自分自身で額田象を作って、その像に恋している。
柚香天比古は、思い込み型、ストーカー風になっていて、自分の思っているイメージと違ってしまうと許せない。
それぞれに面白くって、AB両方見てよかったです。
それにつけても 男三人を振り回す扇のかなめの額田女王という役の大変さ、仙名さんは、見事な女優魂の持ち主です。
そして、この作品の緻密さ、完成度。無駄な台詞、無駄なシーンが一つもない。大きな事件は起きないで、心理のやりとりだけで作品を成立させている。大化の改新は、中大兄の剣の一振りと、短いナレーションで、表現しているし、沢山の登場人物がいながらいくつかの台詞だけでその人の人生、人物が語られている。ほんとの傑作だわ。