ユアン マクレガーが、ずいぶん素敵になったなあと、まず思ったりして。

 

 「トレインスポッティング」で、初めて見たのだけれど、イギリス映画に出ていたころは田舎っぽいお兄ちゃんで、丸っぽい顔していたのに、この作品では痩せたのかな、顔がすっきりして、細いのです。


スターウオーズを経て、大スターになったからか、 まあ、「天使と悪魔」では神父さんだったので、細くなったのには気付かなかったのでしょう。

 40歳になるのに若いのにびっくりです。


 作品は冒頭から、凄いです。

 フェリーが港に着いて、車が上陸していくシーンから始まって、音楽と、映像だけで、事件が起きたことが知らされる。ポランスキーも、70歳を超えているのに、演出が若い!


 全編を通じて、緊張感がみなぎって、観客は気が抜けない。画面はモノクロームかと思ってしまうほど、色が絞ってあって、赤だけが、色として、認識されます。


 細かいカット割りが施されていて、ハッとする映像の連続。それも、コケ脅かしではなく、緊迫感を持続させる仕掛けになっている。そのためか画面が間延びしない。


 お話は、引退したイギリス首相(モデルはブレアなのが見え見え)の自伝を出版するために、代筆する書き手になった青年が、事件に巻き込まれ、はずみでのめりこみ、元首相のスキャンダルを暴いていくというもの。

 

 ラスト、凄いですよ。バンっと終わって、印象的な画面。

 昔の映画「現ナマに手を出すな」とか「第三の男」とか、「太陽がいっぱい」とか、思い出に残るラスト。終わった後の、あの長ーいクレジットも、内容に関連するタイプ文字だったりして、センスいいです。


 ユアン マクレガーも、元首相のピアース ブロスナンも素敵だけれど、オリヴィア ウイリアムスなる女優が魅力的でした。インテリで、しかも、心に何かを抱えた、人生を知った女の顔、元首相の妻の役。


 見かけない顔なので、調べたら、「シックスセンス」で、ブルース ウイルスの妻をやっていたのですね。ケンブリッジ大学卒、ロイヤルシェークスピアカンパニーにでていたそうです。


 映画は全体に、味が濃くって、極上の一品料理の趣があります。映画ってこう撮るんだぜという、監督の職人技が見られます。

 そうそう、忘れていたけど、ポランスキーはあの「テス」の監督だったのですね。ナスターシャ キンスキーをめちゃくちゃきれいに撮った監督。(「テス」は私的べストテンに、必ず入る作品なのです。)

 別に「テス」以外は好きな作品はないのだけれど、作品リスト眺めてみたら、結構見ていましたね。

 「デビュー作の「水の中のナイフ」 、ミア ファーローの「ローズマリーの赤ちゃん」、「カトリーヌドヌーブの「反撥」、「テス」、ジャックニコルソン「チャイナタウン」、ジェーンフォンダ「死と乙女」、「オリバーツイスト」、アカデミー賞の「戦場のピアニスト」


 少女に対する淫行容疑で、告発されているのが嫌なところですが。