ボージョレ・ヴィラージュ・プリムール2004 ルロワ
ボージョレ・ヴィラージュ・プリムール2005 ルロワ
ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーヴォー2005 ジョセフ・ドルーアン


フランス>ブルゴーニュ地方>ボージョレ地区
品種:ガメイ
価格:約2~5000円
飲んだ日:06.
個人的評価(10点満点):
 ルロワ 2004 8
 ルロワ 2005 7
 J・ドルーアン  6


 今年は何故か3種類もボージョレ・ヌーヴォーを飲みました。2005年(要するに現行のもの)は百貨店で買い、2004年のものは2005年物が発売になる前にネットショップで買いました。何故か「ヌーヴォーを1年間熟成したら意外とおいしい」という事で販売されていたのです。
 で、せっかくなのでルロワのものは2本一気にあけて垂直テイスティング(ヌーヴォーの垂直は奇妙だが)、J・ドルーアンのヌーヴォーは違う日にあけましたが、しかしかなり近い日でした。3種類のヌーヴォーの飲み比べは初めてです。ちなみに1人で何本も飲むのはつらい(私は酒が弱いので(^^;)ので、友達と一緒に飲みました。


 まずはルロワを2種類。グラスを2個用意し、最初は友達相手にブラインドで出してみました。私はまだ味も香りも確かめていなかったのですが、一口飲んだその友達が「両者は全く違う」と言ったのでびっくりしました。私も早速飲んでみましたが、ルックスは全く同じなのに確かに味わいが全然違う。それどころか、香りもにはっきりとした違いがありました。
 で、さらに驚いたのは、何故か古いはずの2004年ヴィンテージのものの方がフレッシュな感じだったのです。香りは強烈で、味わいも果実味たっぷりでさわやかな感じ。しかしさすがはルロワ、その味の濃厚さは普通のヌーヴォーと全く違いました。
 で、2005年の方は、むしろこちらの方が熟成した感じと言うか。や、今から考えるとあれは閉じていたのかな?香りは2004年ほど強くなく凝縮してる感じで、味わいもおとなしくも力強い。2004年とはまるで違う個性のワインで、とても同じ生産地・生産者のワインとは思えませんでした。というか両方とも、そもそもガメイのボージョレ・ヌーヴォーとは思えない美味しいワインでしたが。さすがピノ・ノワールに最も近いと言われるボージョレ。

 だけど価格が高いんですよねー。下手なピノのワインより高い。


 J・ドルーアンもいい生産者のワインです。期待してあけました。
 ルックスは、ルロワのワインよりは色が薄かったものの普通一般の安いヌーヴォーに比べれば濃い色調。味もなかなかで、バランスが取れていてかついい意味でボージョレ・ヌーヴォーっぽい。ただまあルロワのワインに比べればちょっと見劣りするかなと。
 しかしこちらは百貨店で買った割には安く(2000円くらいだったかな)、コスト・パフォーマンスと言う点ではとてもよかったと思うワインです。


 ヌーヴィーの飲み比べをやったのは実は初めてです。意外と楽しめましたが、普通の飲み比べよりはお金がかかるんですよね(^^;まあ縁起物なので高くても理解は出来るのですが。
 そして実は、うちにはルイ・ジャドのボージョレ・ヴィラージュ・プリムールのしかも2004年が、まだ飲み頃を待っていたりします。2年熟成のヌーヴォーは、来年飲んでみるつもりです


koume

 消費者は一般的に、農産物に農薬が使われることを嫌がります。そして農薬を使いたくないのは実は農家も同じですが、理由はまったく違います。
 農家側の理由としては、農薬というのは実は高いし、使うのも面倒くさいものなのです。もし使わないで済むのなら、使いません。


 消費者の中で、農薬を使うメリットを正確に理解している人というのはどれくらいいるのでしょうか。なんとなく農薬というのは、農家の「手抜き用資材」みたいに扱われているような気がしてなりません。農家が楽をするためのもの、というのは一面では正しいのですが、手抜きとまでいかれると心外です。
 というか、「農薬を使わなくても、手間暇かければ何とかできるだろう」ってのが有機農法信奉者の理屈だと思うのですが、実際にそれを商業レベルで実践している人の言うことは偉大ですが、単なる評論家が言うならばそれは現実を知らない机上の空論です。実際には農薬は、手間暇の問題を抜きにしても、現在の農業生産にはなくてはならない資材となっています。


 農薬には大きく分けて、病害虫に対する薬と除草剤の二つがあります。病害虫はひとくくりにしましたが実際にはもちろん病気と害虫に分かれるわけで、農薬は三つに分かれるといってもいいでしょう。
 そして、農薬を分ける基準にもう一つ、予防的に使うものと対症的に使うものという分類があります。先に上げた三つにそれぞれ、予防用と対症用があるわけです。


 私は米専業の百姓なので水稲の農薬の使用状況について説明しますと、今の時期の場合は、種籾の消毒をします。この、種に行う消毒でかなりの病気が予防できます。たとえばバカ苗病。
 苗を作る段階で、ダコレートやオリゼメートなどの農薬を使います。これらも主に、いもち病などの病気予防です。
 田んぼに目をやると、除草剤を撒きます。まだ田植えをしていない段階なら、稲そのものに除草剤がかかる心配をしなくていいので楽な作業になりますし、ここで田んぼの中の雑草を枯らしておけば夏の仕事が大変楽になります。ちなみに最近の除草剤というのは大変に優れていて、雑草にかからずに土壌にかかったとしても数時間で分解されて後にまったく影響を残さないものがあります。というか、そういう風に環境にものすごく配慮されたものが現在は普通です。
 田んぼに稲を植えた後、害虫や病気が発生した場合は適宜、それに対応した農薬をかけます。
 このあたりが主な、農薬の使用でしょうか。


 さて、それぞれの農薬をもしも使わなかったら、どうなるのでしょうか。
 例えば、病気に対する予防を全くしなかった場合。そういう予防をしなくても病気が襲ってこないことはありえますが、逆に予防をしてても病気になることもよくあるので、やはり予防はしておいたほうが無難となります。
 実際に病気にかかった場合、農薬をかける以外にできる対処とは・・・基本的に、「運を天に任せる」以外にはありません。病気にかかった田んぼ全体の収穫が全滅ということは普通にありえますし、仮に全滅しなくても、その米の味は大変に不味くなります。
 害虫の場合は。放っておくと、やはりこれも田んぼの全滅はあります。害虫を見つけて、数日何もせずに放っておいたら稲の葉がほとんど食べられていた、というのは毎年よく見る光景です。
 殺虫剤を使う以外の対処としては、まあ虫を全部手で捕まえるという方法がなくはないのですが非現実的です。カブトムシのようなでかい虫が数匹紛れ込んでいるって程度のものではありません。よく見ないとわからないような虫が数万匹ってな感じですので、捕まえられる人がいたらどうぞって話です。ちなみに虫も病気も、放っておいたら余所の田んぼにどんどん移っていきますのでどう考えても対処は必要です。


 ここでわかるのは、農薬というものは、一年の収穫が台無しになるような事態を回避できる能力があるということです。これはとても大きい。我々は経済活動の一環として農業を行っているのですから、たとえば前時代的に「今年は凶作だったなあ、収穫量が去年の半分だ。まあ仕方ないか」では済みません。
 そしてもうひとつ、病気や害虫が来ないならば、農薬を撒かずに済むということです。うちの場合、まあ病気の予防の薬は使いますが、それ以外の病害虫の薬は使わずにすむ田んぼも結構あります。田んぼごとに農薬の使用状況はまちまちになるということです。つまり、何の必要もないのに適当に農薬を撒くということはありません。


 最初にも書きましたが、農薬って結構高いんですよ。ものによっては、田んぼに100円玉をジャラジャラばら撒いてるようなものだってあるんです。そんなものはこっちだってできるならば、使いたくないのですが、それでも使われているのは、否応ない理由があってのことです。何でも頭ごなしに、有機農法は素晴らしいとされている風潮は、農業を衰退させているかなり大きな要因だと思います。


 ときたま、ほかの田んぼはきれいな色をしているのに、中に数枚だけ、まるで枯れたような色をした田んぼがあります。あれは農薬のやりすぎなどではありません。実はあれこそ、無農薬農法の姿です。


 世の中には、誤解された事柄がたくさんありますが、農薬に関する知識はかなり全国的に誤解が広まって、しかもそれが常識として根付いてしまっているような気がします。もちろん、農薬は使えば使うほど素晴らしいなどと言うつもりはないのですが、使わなければ使わないほど素晴らしいというものでもないのです。


 ところで話は変わりますが、以前何かの本で「雑草が全く無い水田というのは逆に不自然で気持ち悪い」と書かれているのを読んだことがあります。除草剤の使用についての批判だったのですが、完璧な間違いです。雑草をすべて綺麗に枯らし、稲には影響を与えない除草剤などありえません。全く雑草が生えていない美しい水田とは、耕作者が田んぼの中に入って一つ一つの雑草を引き抜いていった、すごい田んぼです。田の草取りがいかに大変な作業か、除草剤の使用に目くじらを立てる人にはぜひ体験してもらいたい。


koume

 

 いや、たまげました。


 本日(3月26日)の茨城新聞の朝刊に掲載された記事を見た方はいらっしゃいますか?
 ポジティブリスト制の余波で、年代もののウイスキーに販売禁止の恐れ、という記事です。

 私は石川県に住んでいますが、今ちょうど茨城に帰省しているsuzuさんからこの話を聞き、記事のファックスを送ってもらいました。ほかの全国紙にこの記事が載っているかどうかはわかりません。ちなみに茨城新聞のウェブページでは、過去の記事の検索・閲覧が有料らしく、そちらから見る事が出来るかどうかも確認してません。

 ちなみにポジティブリスト制とは今年の5月から有効になる新しい農薬規制の制度のことで、以前記事にした事もありますが、簡単に言うと各農作物ごとに使用してもいい農薬ってのを設定し、その農薬ならば基準値以内の残留を認め、リスト以外の農薬に関しては一律0.01ppmの基準とするというものです。


 記事を要約すると、ポジティブリスト制が有効となると、食品の輸入業者は現地での農薬の使用状況を調査する必要に迫られるが、ウイスキーやワインなどの洋酒は数十年前の物もあり、その当時にどんな農薬が使われたかなどわからない場合があって調査が困難、使った農薬の絞り込みが出来なければ検査のコストがかかりすぎるという話です。
 検査コストに関しては、農薬ってのはリスト上に何100種類もあり、そして検査をしても「○○の薬がどれだけ、△△の薬が・・・」などと一発で出てくるようなものではなく、要するにどんな農薬が使われているか見当をつけない限り、広範囲の農薬について検査をせざるを得なくなり、それってものすごい手間暇お金がかかるのです。

 厚生労働省は「制度導入までに瓶詰めされた物に関しては、新制度を適用しない」らしいのですが、ウイスキーの場合は樽で貯蔵することが普通であるために回避が困難であると。(樽の木材にも農薬が!)

 ・・・という記事ですが、私の印象では、実際にウイスキーなどから農薬が検出されることは無いと思います。実際、大手洋酒メーカーも自主検査では農薬は検出されていないと言っているそうです。

 ただ、この記事が印象深かったのは、まず実際に危機感を持った業者が相当数いたことと、もう一つは、酒類などの加工品にもポジティブリストは適用されるのか?ということです。
 輸入業者が現地へ出向いて、「日本の農薬制度が変わったので、ドリフト対策をして欲しい」などと伝えても「馬鹿か」と言われるのがオチでしょうし、ただそれだけのことで輸出に難色を示される恐れもあります。実際ワインでは、日本の顧客がラベルやパッケージングなどにあまり細かくこだわりすぎるために販売をためらう例も少なくないそうですし。

 私自身、米農家としてポジティブリスト制度には警戒感を持っていますが、一消費者としても海外の農産物がかように規制されることに非常な不安感を持っています。農薬の残留によって実際に規制される物もそうですが、制度が変わったというただそれだけで日本が市場としての魅力を大幅に落としてしまうのではないかということです。

 私自身、不勉強だったので今まで、輸入農産物もポジティブリストの影響を受けるということに気づいていなかったのですが(自分以外には特に興味が無かったし)、加工品まで影響を受けるとは驚きです。


 海外での農業は、農薬の使用基準が日本とは全然違うことがよくあります。というかそれが普通です。

 それは、例えば海外のほうが残留基準がルーズな場合、それがその国の国民性だとか農業に対する姿勢の問題だとか言うことではなく、単純に日本と海外では自然環境が違うからです。

 海外、例えばアメリカにはその土地特有の病気や害虫というものもあるでしょうし、それらに対応する農薬ももちろん変わってきます。日本にしかない雑草とかもあるでしょう。 つまり、日本の基準を以って海外の農産物の農薬残留を測っても意味が無いのです。ディルドリンなどを使う中国は別ですが。

 そういう意味で、私は単純に、ポジティブリストは国内の農産物だけの問題だろうと思っていたのですが、びっくりでした。


 まあこの制度、厚生労働省も、どうやらそれほど厳しく取り締まるつもりは無いようです。例えば各業者ごとに、一回目の違反は見逃すとか。「これは悪質」と判断できる物が現れたら、対応とかね。

 ただ、食料に関してごく一部を除いてほとんど多数を海外に頼っている日本は、自分勝手な理屈だけを持って海外の農産物を排除できる立場に無いはずです。その規制が、誰もが納得できるものであればかまわないのですが、科学的でもなんでもない単なる「農薬恐怖症」からできたとしか思えないポジティブリスト制度などのためでは業者(生産者含む)は納得しません。


koume

【YOMIURI ONLINE】2006年3月24日 読売新聞

ボルドーワイン委員会のクリスチャン・デルプー会長が来日し、日本のトップソムリエが選んだ手ごろな価格の「ボルドー100選」の発表など、宣伝キャンペーンを行った。 

「ボルドー100選」は、佐藤陽一氏(マクシヴァン)、中本聡文(ロオジエ)、石田博(ベージュ東京)ら日本を代表するソムリエ5人がブラインドテイスティングで、1000~2000円台の100本のワインを選んだ。辛口白、ボルドー&ボルドー・シュペリウール、右岸のコート、メドック&グラーヴ、サンテミリオン・ポムロール・フロンサック、甘口白の6つのカテゴリーから、デイリーに楽しめるコストパフォーマンスの高いワインを選んだ。 

ボルドーワインのうち、グランクリュ、クリュ・ブルジョワ、サン・テミリオンで格付けされているワインは40%にすぎず、残り60%は4000以上のシャトーが生産するワインで、生産量は1億本に達する。デルプー会長は「ボルドーワインの多様性と安定した品質の高さを選ばれたワインから知って欲しい」と話す。

2005年のボルドーワインの輸出は大幅な落ち込み傾向に歯止めがかかり、数量は前年比で3%減の171万7千ヘクトリットル、金額は4%減の 10億3200万ユーロにとどまり、減少幅は小さくなった。日本は、金額ベースで英国、米国、ベルギー、ドイツに次ぐ4番目の輸出国。金額は前年並みの1 億681万ユーロで、量は1%減だった

「ボルドー100選」はここ で紹介されている。

いつも800~1,000円台のワインを飲んでますが、美味しいもの不味いものの幅が大きい価格帯だと感じます。オーストラリアやアメリカのワインだと結構美味しいものが多いんですが。フランスのを飲みたい、それも安く、けどどれが美味しいのか分からないという初心者にはいい参考になるかもね。
まあワインに飲み慣れているソムリエが美味しいと感じる味が、果たして初心者にも美味しいと感じられるかどうかは分かりませんが・・・

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060324k0000e040020000c.html


 石川県の話題ですが本日の全国ニュースになりました。この原子力発電所、先週運転開始したばっかりだったのですが、近くに地震の活断層があって安全面で不安と言う事で地域住民などが訴訟を起こし、んで今日判決が出たと言うことです。北陸電力(原発側)は控訴するらしいですが。
 
 私は、どちらの主張が正しいのかはよくわかりません。もちろん、社会的には、判決の方が正しいわけですが。ただ、実際の安全性に関しては、それほどの大問題ではないのでは?とも思います。原子力発電所なんて、その構造はものすごい安全率で作ってあるだろうし、多少想定外の地震が来ても大丈夫だろうとは思います。


 このニュースを見たとき最初に思ったのは、マンションの耐震偽装に端を発して、現代社会が地震に異様に神経質になっているなあ、と言うことです。
 もちろん、予想できる脅威には事前に対処しておくのが当然ですが、その対処の要求が異様に高いレベルになってしまっている。当然の備えを当然のようにしておくのは当然ですが、当然以上の備えが当然になってしまうのは果たして正しいのか?


 ところで関係ありませんが、耐震偽装のマンションに住んでいた方々は現在、新潟県で実際に地震の被害に遭った人たちよりも手厚い保証をもらっています。私は両者とも無関係なので、だからどうだと言うわけではないのですが。


koume