フレディ・マーキュリー さん と
モンセラート・カバリエ さん
驚異のデュエット
『BARCELONA』 バルセロナ(1987年)
1981年。
フレディーが初めて生のオペラコンサートでのこと。
以前からオペラ・ファンだったフレディーは、
ロンドン市内で行われた公演で
「ルチアノ・パバロッティ」(男性テノール歌手)
をお目当てに出かけました。
しかし、フレディーを虜にしたのが、
オペラソプラノ歌手、『モンセラート・カバリエ』
でした。
それ以来、
彼女の熱狂的なファンとなったフレディーです。
1987年
バルセロナ市内のホテルで、
晴れてフレディーはモンセラートとの対面を果たし、
モンセラートの次のロンドン公演で、
その日フレディーが持参した、
モンセラートの歌い方を参考に作曲した
テープでした。
結果的に、先に
「一緒にアルバムを作りましょう!」
と、モンセラートが言い出しました。
TRACK LIST
1. ♪バルセロナ (Barcelona)
バルセロナオリンピックでは、
フレディとモンセラートが歌うはずの "Barcelona" でした。
この曲が誕生した背景については、フレディの自宅に
モンセラートが招待されて会食した際に、彼女の故郷である
バルセロナについて曲を書いて欲しいとフレディに頼んだことから
生まれた曲だと伝えられております。
モンセラート・カバリエさん (Montserrat Caballe)は、
スペイン・カタルーニャのバルセロナ出身。
1960年代から
世界のオペラハウスで歌う最高峰のソプラノ歌手です。
「モンセラート」 という表記が多いのですが、
発音は 「モンセラ」 と発音されているようです。
2. ♪ラ・ジャポネーゼ (La Japonaise)
日本語歌詞の部分も多く、
琴の音もうつくしく響いております。
日本を愛していたフレディ......
3. ♪フォールン・プリースト (The Fallen Priest)
フレディを、
モンセラート・カバリエが美声で包んで支え
やさしさが全編にあふれていて、
聴いていてしあわせな気持ちになります。
4. ♪エンスエニョ (Ensueño)
フレディ自身、
7歳の時に始めたピアノのレッスンが音楽人生の出発点です。
生涯を通じてクラシック音楽を愛し、
オペラやバレエの鑑賞に多くの時間を費やしました。
しかしロックとクラシックの歌い手が
コラボレーション・アルバムを制作するという試みは、
恐らく 『バルセロナ』 が初めてでした。
5. ♪ゴールデン・ボーイ (The Golden Boy)
6. ♪ガイド・ミー・ホーム (Guide Me Home)
自分の命が果てることを十分認識したフレディの魂が、
心を震わせます.......
7. ♪ハウ・キャン・アイ・ゴー・オン (How Can I Go On)
8. ♪オーヴァーチュアー・ピカンテ (Overture Piccante)
オペラ界の頂点に立つ女性
モンセラートの元には、
同様の企画が幾度か持ち込まれましたが、
彼女は二度と 「イエス」 とは
言わなかったそうです.......。
それほどにスペシャルな体験だったのでした。