■熊本日日新聞 2017年8月12日(土) 「秀岳館・・・」

 

■まずは1勝、おめでとうございます。私だったら、次のような記事を書きます。

 

「初回、試合開始のサイレンを合図に、秀岳館が鮮やかな先制パンチを横浜に見舞った。・・・わずか3球での先制点に、超満員のスタンドがどよめいた。」

 

 この冒頭部分をこう書きたいです。

 

▼ウーという試合開始のサイレンが鳴り止まない中での、2球目を叩いた1番は3塁打となり、サイレンが鳴り止んで一呼吸おいた3球目を2番が犠牲フライ、観客がさー、試合を見るぞと覚悟した時には、1対0とスコアボードは知らせていた。

 まずは、この左の1番、ストライクを見逃さず、右へフルスイング、打球はフェンスに跳ね返っている間に、躊躇なく打者は3塁を陥れた。ヘッドスライディングだ。

 続く2番がどうするかと考えている最中に、軽々と1球目を左へ高々と打ち上げた。あっという間の1点である。

 この攻撃方法が秀岳館が秀でている点である。1番には県大会打率7割の選手を入れ、2番手にはたぶんフライもバントもできる選手を入れているのだろう。また、打ち方も熟知しているのだろう。3塁にいるから左へ打ち上げる、この基礎基本、仮にバックホームでも野手と交錯してセーフになる確率が高い、計算しつくされた攻撃であった。今季勇退が決まっている監督としては、相手チームへ「してやったり」というメッセージを伝えることができる。いくら横浜といえども、ダメージは計り知れない。こんな試合、初めてだと、きっと思ったに違いない。

 

 ここで終わらないのが、今までの熊本県代表チームと違うところである。3番手は、基本通りのピッチャー返しで楽々ヒット、学童の参考になるバッティングではなかったろうか。こんなヒットが何本あったことか、大きな一発ではなくして、まずはファーストを陥れることに全力を尽くす、誠に見本となる試合運びであった。

 

■いかがでしょうか。事実の裏を読み取る記事が、特に熊本県民には求められているのではないでしょうか。勝てば官軍です!!