■朝日新聞 2015年3月2日(月) 「階段は・・・」

■最近、とある出版社に「幻」の論文を出しました。向こうの手違いで、原稿が違っていたというのですが、それに書いたのが、「古墳単体より古墳群で」というテーマです。
 1つには、古墳単体では、規模を始め、豪族という観点、等々が捉え辛いです。しかし、百舌鳥古墳群(大阪は堺市)などは、仁徳天皇陵を初めとした、大小多くの古墳群からなっています。これなど、当時の豪族や身分制がわかるというものです。
■それともう1つは、古墳内部が教科書に記述されていないという問題点です。これだけ古墳が暴かれているのに、石室内部の状況が写真で出た試しがありません。これではまずいでしょう。骨が写るとまずいのでしょうか。
■というわけで、今回の奈良の都塚古墳は、墳墓の内部携帯の模式図が掲載されていますので、古墳のでき方を知る上ではいいでしょう。しかし、いかんせん、石棺内部の写真がありません。要は、この中を皆、見たいのではないでしょうかね? 中を見ることで、大陸との関係がでてくると思うのです。馬具、武具、装飾品等々です。