待望のあみちゃん初主演バウホール公演、『Golden Dead Schiele』、1/25(木)ソワレ、1/30(火)ソワレを観てきました照れ



(バウホール、次回大劇場ポスターと並んでたえーん


19世紀末のウィーンを代表する早逝した天才画家、センセーショナルな話題に包まれた、あのエゴン・シーレをあみちゃんが演るんだーーーラブ‼️と知った時は、楽しみが膨らみすぎて公演が待ち遠しかったです。

クリムトとエゴン・シーレはウィーンの画家を語る上では外せないほど有名な人。

明るく煌びやかな作風のクリムトとは違い、モデルを描いても常に何か違うものが存在している描写、死が常に隣合わせのようなひたひたと張り付いてるような描写、好みは別としてなぜか目を背けられないというか見てしまう絵、そんな鮮烈な印象を植え付けるエゴン・シーレ。
エゴンと言えば、やはり「死と乙女」。
この絵画がどうしてこんなにも人を惹きつける絵なのか、あみちゃんを中心とした月組メンバーによって紐解かれていきました。
観応えのある作品でした。

あみちゃん、上手いおねがいキラキラキラキラやっぱり上手い‼️
あみちゃんて見た目いつまでも初々しさを失わないのに、すごく骨太かつ緻密な演技をするし、歌唱力もあるし、それでいてキラキラしているしほんと観ていて楽しくてワクワクするスターさんキラキラキラキラ

壬生義士伝の新公の時も研4でだいもんの役を見事にやり切ってもうほんとに拍手喝采ものでしたが、新公学年も終え、バウホールのセンターを務めるその姿、舞台に共に立つ周りが見るあみちゃん像が既に安心して任せられる存在となっているんだと感じました。

少年や明るい感じの役も似合っていて可愛くて好きですが、あみちゃんの苦悩に満ちた演技も大好きですハート。この辺りは望海ismを感じずにいられません。今回はその苦悩に満ちた表情にプラスして、叔父さんに対する何とも反抗的な表情が、あみちゃんてこんな表情もするんだ(アウトロー的な反抗的な他の表情は見たことあっても、まだ大人になりきれてない少年と青年の間の独特の反抗的な表情)と、またまた新しい彩海せらを見せてくれました。

歌い上げの時のここぞという声もすごくグッと来させるし、“僕は何者”、“もう一度君を描きたい”と心情を吐き出すナンバーには自然と涙がつたいましたえーん

今回、すごく上手く作られてるなと感じたのは、先述のエゴン・シーレの幾つかの絵画に登場している死神のような存在のものを、死の幻影としてエゴンと表裏一体のようにして登場させていた事。これはせなちゃん(彩音星凪)がダンサーだからこそ、そしてあみちゃんより身体も大きめだからこそインパクトがあったのだと思います(後ろ足アチチュードのあの高さ、なに笑い泣き!!)。
せなちゃんの特殊なメイクもかなり功を奏してる。
ある時はほんとに棒立ちのようにただただその存在の大きさのみを現す抜群の存在感、無表情ながらも舞うだけでエゴンにまとわりついているサマを表現する的確さ、せなちゃんの無言の表現力がこの作品を上演するにあたって欠かせないものとなってます。


るねぴ(夢奈瑠音)の演じるクリムトの、エゴンを導く人生観の広さ、静かな役どころではあるけれどすごく良かったです。
終演後の挨拶でもるねぴのあみちゃんに対する優しい表情、目つき、クリムトそのものなんじゃないかと思えます。

エゴンにとって何にも変え難い愛する人ヴァリ役はりんちゃん(白河りり)。素直に物事を捉え素直に発言する清廉さ、状況をよく観察する賢さと一途にエゴンを愛する心、よく出ていたと思います。
従軍看護婦として生きる決意をした理由がもう切なすぎて笑い泣き。この時のナンバーに泣けて仕方ないです。

叔父さん役のやすくん(佳城葵)やお母さん役のゆきちゃん(桃歌雪)も演技の幅を見せつけてくれました。
やすくんはコミカルな演技もお手のモノであの独特の味わいはやすくんにしか出せないものだと思いますが、こういう厳格な性格のお役やらせてもほんとに上手いです。

天才ゆえの心理や行動、本当のところはどうだったのかそれはわからないけれど、実際あった出来事を宝塚でやるとこんなふうになるんだと、演劇作品としては非常に興味深いものになったなと思いました。


追記:ちょうど観てきた25(木)お昼に発表されたニュース、クリムトの描いた肖像画(リーゼル嬢の肖像画)が100年ぶりに発見されたそうですね。優しいタッチの素敵な絵。
資産価値は80億を超えるそうです。



こちらは約1年前に東京で開催されていたエゴン・シーレ展に行った時に投稿したインスタです。