証券会社に勤めるRさん26歳男性。
主訴は“会社での人間関係の不和、不眠、不安、動悸”
入社3年目で移動した部署の上司から少しのミスでも、Rさんばかり人前で叱責してくる、「使えねぇな」「辞めれば?」等の暴言を浴びせられる日が2か月近く続いたある日、全く体が動かなくなってしまい、心療内科にいらっしゃいました。
上司の暴言が頭にこびりついて離れずフラッシュバックし、「こんなことで会社に行けなくなるなんて情けない」と弱い自分を責めていらっしゃいました。
初回カウンセリングでは、今、Rさんの中で何が起こっているかご説明とカウンセリングの進め方をご説明しました。
暴言を浴びせられるのは、多くの人にとって衝撃になること、衝撃を受けたら様々な反応を起こすのが普通のこと、Rさんの反応は不眠、不安、動悸、身体が動かないということ。
そしてRさんのお話の中に、生きづらさにつながる考え方の癖をお見受けしたので、“考え方の癖のテスト”を行いました。
かなりのハイスコアで生きづらい癖を多く持っているいうテスト結果。
ご自身の生きづらさにつながる考え方の癖や行動のパターンを見ていくと、「皆さん、そう考えないのですか?」と驚いていらっしゃったのが印象的でした。
その後、数回のカウンセリングで性格検査と認知行動療法と対人関係療法を取り入れ、生きやすい考え方をトレーニングして身につけていきました。
最初にカウンセリングにいらしてから、4か月ほどたった時、Rさん、「今までの自分って相当生きづらかったのによく頑張ってきたなぁ」とおっしゃってくださり、カウンセラー的には「そろそろ仕上げ段階かなぁ」と思い、もう一度“考え方の癖のテスト”を行いました。
4か月前のテスト結果を、二人で笑ってしまう程、点数が低くなっていました♡
そして、仕上げに行ったのが、苦手な人を克服するセラピー。
NLPのポジションチェンジやゲシュタルト療法のエンプティチェアや催眠療法をミックスした私のオリジナルです♪
どんなセラピーか簡単に説明すると、相手の気持ちになりきって、相手の立場から自分をみていくことによる気付きが得られ、一つの物事を色んな角度からみることによって、自分自身の意識がかわるセラピーです。
Rさんの場合は、上司を目の前にすると、怖くて逃げだしたくて心臓がバクバクする感じが沸々と湧いてきました。
その嫌な気持ちの強さを点数に現わしてもらうと、90とのこと。
そして、セラピーの中で上司になりきってRさんをみてみると、
「実は若くてオシャレで格好いいRさんを羨ましい
「自分は必死に頑張ってきたのに報われていない」
「気楽にやっている癖に、周囲から慕われているRさん」
と、今までRさんには思いもよらなかった感覚に沢山気づき、驚いていました。
そして、上司の○○さんの育ち方をイメージの中で体験していきました。
「嫌われるは、もてないは、うまく周りとコミュニケーションとる方法わからないは、コンプレックスだらけだわ~」
とのこと。
この場合、相手になりきって感じていることは、真実と違っていても、勝手な妄想でも全然OKです。重要なのはイメージの中で五感を使って実際に体験していくことです。
セラピーの最後にRさんに、上司に言いたいことを伝えてもらいました。
Rさんから出てきた言葉は
「○○さん、頑張ってきたんですね。色々大変でしたね。
なんか、もう怖くなくなりました。
これからは、○○さんから、学ぶものは全部吸収していってやりたい気持ちでいっぱいです!
僕は僕のやり方でやっていきます!」
セラピーを終えてのRさんの感想は、
「視点の転換マジすげー!○○さんって頑張ってる人だったんすね!」
でした(笑)
念のため、最初に感じた嫌な気持ち90からどれくらいに下がっているか聞いてみると、、、
「あー、全然感じないです!3くらいかな~。」
とのことでした。
嫌な感じが、かなり減っているので、苦手な人克服、大成功でその後、Rさんは職場復帰されていきました!
どんな方でも「苦手だな」と思う人、いますよね?
相手は、親だったり、職場の人だったり、学校の友人だったり、ママ友だったり、、、
「なんであの人はいつも威圧的なんだろう」
「なんか馬鹿にした感じがする」
「無愛想で話も弾まなくて、私のこと嫌いなのかしら」
「顔を見ているだけでムカつく」
と、嫌な気持ちになってしまう相手がいらっしゃる方にオススメのセラピーです♡