日は、もうそろそろ結婚式について書こうと思い、資料集めをしていた
のですが、そのうちに色々書きそびれていることがまだまだあることが
分かったので、ちょっと前の章、“ご婚約”まで遡ります。
前述したように、フェリペ国王とレティシア妃は、2003年11月6日、旧
フランコ総統公邸であり、現迎賓館であるパルド宮にて、正式にご婚約
なさいました。その日が、レティシア妃にとっては未来の王族としての
デビューの日となりました。
ご婚約の儀の日、つまり王族としての公務初日の日から、スペインの
ファッションアイコンとなってしまわれたレティシア妃。何をお召しに
なっても、この国の国民性故か、その“ブランド名”+“値段”が、雑誌や
ネットの記事に詳しく書かれていくことになります。(あまり、贅沢を
し過ぎていないか、見張っているのかもしれません・・・)この日に
レティシア妃がお召しになっていた白のパンツスーツはアルマーニの
もので、約1,800ユーロの品。サルスエラ宮殿側が用意したそうです。
でも、ご婚約前から皇太子公邸にで同棲されていらしたし、婚約時代
からフェリペ皇太子とご一緒にご公務をされていましたから、ご結婚前
でも婚約者の衣装代だのノ予算が出ていたんでしょうかね。文化の違い
ですね。
↑とてもお似合いで、モダンなアルマーニのスーツ。
さて、お二人が交わされた指輪とカフスですが、両方とも“スアレス”と
言う名の宝石店で購入されたものだそうです。ただ、フェリペ
皇太子がお求めになったプラチナとダイアモンドの婚約指輪は、
フェリペ皇太子がカタログから選ばれて、義理の兄のイニャーキ氏が
代理で“スアレス”バルセロナ店に注文、購入しに行かれた品だそう。
お値段は、大体3,000ユーロとか。一国の皇太子が婚約者に贈る
婚約指輪にしては、ちょっと安過ぎのような気もしますが、まあ
スペインですから・・・
↑レティシア妃の婚約指輪(スアレス宝石店)
一方、レティシア妃がフェリペ皇太子に贈られたプラチナとサファイアの
カフスは、婚約の数日前に、マドリードの銀座にあたるセラーノ通りに
ある“スアレス”にて買い求められたもので、1,500ユーロの品。
ん~~~~~、やっぱり変~!!テレビキャスターをしていた30歳そこ
そこの女性が1,500ユーロの婚約プレゼントを用意しているのに、一国
の皇太子が、その倍の3,000ユーロ(36万円相当)の指輪。まあ、それ
以外にもプレゼントは、あるみたいだけれど、何かケチり過ぎていない?
スアレス宝石店 セラーノ通り
↑
ホームページ (カフスはgemelos、婚約指輪は compromisos)
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この日は、公式ご婚約会見も行われ、お二人は集まった計300人もの
メディアを前にして、様々なインタビューにもお答えになりました。
Q:ご結婚のご決断はいかに?
A:(フェ)もう随分前に決断自体はしていたのだけれど、色々下準備が
大変で。でも、この決定に間違いはない、と言う自信はあった。
Q:ご婚約に際し交わされた贈り物は?
A:(レ)プラチナの指輪です。
(フェ)とてもモダンなデザインなんだ。僕はプラチナとサファイアの
カフスをもらった。それ以外にも後で、代々家に伝わる宝石の一つを
プレゼントする。
(レ)私は、“文学の宝石”、本を贈ろうと。随分前から探していたの
だけれど、15世紀の騎士道について書いたマリアーノ・ホセ・デ・
ララの作品で、素晴らしい装飾の1850年度版です。
(フェ)僕のプレゼントはパールとサファイアのネックレス。
(フェ)(この結婚はつまり)、王位がこの先も変わらず継承されて行き、
我々が歴史の一部として残るために必要な“継続”を意味する。
それ以外にも、皇太子妃が公務に同行することにより、私個人も
仕事を活発に行えるだろうし、スペインの代表としての公務にも
新たなる価値を加えて行くことも出来るだろう。個人的には、彼女の
支えは本当に大きく、なくてはならないものとなっており、助かって
いる。
Q:いつまでお仕事は続けられますか?
A:(レ)一応、先週の婚約発表と今日の婚約の儀が節目となると思い
ますが、出来ればこれを機にもう最後ではなく、少しずつスペイン
国営放送(TVE)の仕事を抜けていけたらと思っています。 これを
機に、フアン・カルロス国王のご支援とご慈愛の元、ソフィア王妃
を見習いながら、スペイン王室の一員としての責任及び義務を
果たしていくつもりです。
(フェ)仕事なら、山ほどあるよ。一日中大忙しになるよ。
Q:お互いの長所は何ですか?
A:(フェ)誰から見ても分かる長所ってのもあると思うけれど、僕が
遭えて言うなら、
- 雄弁なところ。
- 頭の良いところ。
- 責任感が強いところ。
- 仕事に対する姿勢
- 根性があるところ。
- 仕事においては、その真っ直ぐな性格、人の手本であるような
姿は常に私の心に印象となって残っている。
(レ)私の場合、(フェリペ皇太子)他の男性とは全く異なる方で、
とても尊敬すべきお人柄で、非常に思慮深い上に賢く、本を読む
のが大変お好きです。私にとって、ここは重要はポイントで。そして、
ご自分の内面を磨くことに常に熱心でいらっしゃり、大変公平な世界
観及び人生観をお持ちです。
(フェ)(今言ったこと、忘れるなよ!)後で、思い出させるからな!!!
Q:もう、お子さんのことは、もう考えていらっしゃいますか?何人くらいを?
A:(フェ)それは僕たちでは決められないけれど、まあ2人以上5人以下
ってところかな。
Q:アストゥリアスに行かれる予定は?(アストゥリアスは皇太子の称号
であるPríncipe de Asturiasに縁の土地であり、レティシア妃の故郷のある
地である。今もレティシア妃の父方祖母メンチュさんらは、そちらに住んで
いる。)
A:(フェ)何時行けるかは分からないけれど、アストゥリアスはもちろん、
僕達2人にとって大事な場所だから。
(レ)アストゥリアスの人たちに挨拶を。行きたいわ、プリンシペ・デ・
アストゥリアス賞の授賞式の中継の時に行ったばかりだけれど、
また行きたいわ!
Q:何時、どこで知り合われたんですか?
A:(フェ)初めて知り合ったのは、もう一年以上前で、偶然会っただけで
何もなかった。
Q:婚約発表の時は、どちらにいらしたのですか?
A:あの時は、2人ともマドリードにいなかったんだ。
Q:フェリペ皇太子を一言で表すと?
A:“1人の女性を愛する男性”
↑息子がなかなか自慢のカフスを見せてくれないので、こっそり
覗き見されているソフィア王妃。可愛い息子が、自分から離れて
いくのを目の当たりにされて、少し寂しい思いをされたようだ。
フェリペ皇太子・レティシア妃婚約会見 You Tube画像
↓
この映像を見ると、さすがテレビキャスタと言うだけあって、皇太子
の婚約者として初のインタビューであったにもかかわらず、300人
のカメラマンを前に、緊張されることもなく、堂々とインタビューに
答えられていることが分かる。その答えの中では、とフアン・
カルロス国王やソフィア王妃の名を挙げ、尊敬と感謝の念を表して
おり、スペイン国民のために公務に励むつもりであることも忘れず
述べている。一方、フェリペ皇太子の回答の最後に軽く一言を
挟まれたりするので、記者団への一方的な回答が、“レティシア妃の
感想付き”、“お2人のやり取り風”になっていて面白い。