Victoire(ヴィクトワー)主宰・AROMAMUSICA(アロマムジカ)代表の杉浦菜美です。
様々なアプローチで『香りから広がる世界』の魅力をお届けしています。
先日、SBS学苑遠鉄校(静岡県浜松市)にて、香りの講座を開催しました。
ご参加の皆さま、学苑スタッフの皆さま、ありがとうございました。
今回のブログでは、活動報告をお届けしたいと思います。
〈1日講座〉 自然の香りのディフューザー
~地元産アロマで気持ち良い香り空間を~
『天竜区春野町産のクロモジ、水窪町産のスギ、川根本町産の柚子など、国内外10種類の植物から抽出されるピュアな「香り」をご用意。メインとなる香りを決めた後、好きな精油を選んで調合します。消臭・抗菌作用が期待できる精油をブレンドすることで、気持ち良い香り空間を演出します。』
【カリキュラム】
1. 作成前の確認
2. 夏の空間演出におすすめの香り
3. ブレンドシート記入
4. ディフューザー作成
5. 使用時・保管時の注意点
作成に取り掛かる前に、香り選び~調合のヒントとなる情報を3つ、ご紹介しました。
①香りの成分と機能(清涼感や森林浴効果につながる成分)
②香りのグループ(シトラス/ハーバル/ウッディ)
③香りの強さ(強・中・弱)
ここで、通常行っている「香水作り講座」との違いを少しだけ。
香水作りでは、1つ1つの香りを、名前を伏せた状態でテイスティング(試香)します。
先入観を無くし、純粋に鼻で感じたこと、インスピレーションを大切にしたいからです。
(香りを、成分と機能から科学的に捉えようとする今回の講座とは、逆のアプローチです。)
そして、香水作りでは、主に香りのノート《トップ・ミドル・ベース》について解説しています。
これは、香りの揮発する速度のことです。
個人が身にける香り/空間に広げる香りとでは、感じ方が異なるため、少々コツが必要です。
今回の講座の話に戻りますね。
受講生の皆さんは、
「玄関の香り」「寝室の香り」等、
それぞれテーマと目的を決め、香りをブレンドしました。
特に嬉しかったのは《地元産アロマ》にとても興味を持っていただけたことです。
「ぜひ自分でも精油を買って使いたい。」
との希望をお聞きしたので、各生産者さんのオンラインショップをご紹介しました。
再度、こちらにも記載させていただきます。
★ユズ…樽脇園
川根本町産の無農薬・無肥料、自然栽培の川根本柚子の完熟柚子(有機JAS)を使用。
「KAGYA/柚子のエッセンシャルオイル」
★クロモジ…山香
天竜春野産の農薬不使用の原料を、春野の天然水で自家蒸留。
「YAMACO/天竜美林のしずく」
https://harunoyamaco.thebase.in/
★スギ…榊原商店
天竜水窪産の月齢伐採・天然乾燥といった伝統的な製法の下に管理された木材を使用。
「TREE WATER/木漏れ日のシエスタへの誘い」
以上が、教材として使用した3種類の地元産アロマの生産者さんとオンラインショップです。
さて、今回の講座も、感染対策のため、少人数にて開催。
各テーブルで個々に作業をしていただき、余った精油はお持ち帰りいただくことに。
そこで、ご自宅でも精油を役立てていただけるよう、作成したディフューザー液が無くなったら、ご自身でブレンドして追加していただけること、そして、ハウスキーピングにおすすめの活用法等も、ご紹介させていただきました。
「今日の気分は、どの香りだろう?」
「この香りとこの香りを混ぜたら、どんな香りになるだろう?」
「この空間には、どんな香りが合うだろう?」
…など、最後の1滴まで、色々と試しながら使っていただけたら嬉しいです。
精油の蓋を開ける瞬間というのは、やはりいつでも、ワクワクするものですね。
終了後には、皆さんの感想・意見を伺うことができました。
精油使用の経験はあるものの、アロマからしばらく離れていた方。
家で過ごす時間が増え、改めて香りが持つ力に気づいた方。
地元産という選択肢が、ご自身にフィットすると感じた方。
それぞれにとっての《1滴》が「今」の楽しみや喜びにつながっているように感じられました。
今後も、そんな「香り」のことを知ってもらうきっかけとなれるよう、活動していきたいです。
改めまして、参加してくださった皆さま、会場を整えてくださる学苑の皆さま、誠にありがとうございました。
次回は、夏休み子ども講座(8月)を予定しています。
告知まで今しばらくお待ちください。
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~関連情報~
【①講座・イベント】【②香りの専門誌】【③日常と香り】
【①講座・イベント】
■香りのプライベートレッスン (随時受付)
自分の好きな香りを知りたい方や、ゆっくりとアロマを楽しみたい方におすすめです。
リピーターの方も、どうぞ。
(リクエストがあれば、可能な範囲で対応させていただきます。)
※コロナ禍のアルコール不足から約1年が経過し、無水エタノールが手に入りやすい状況になりましたので、精油をアルコールで希釈したスプレータイプの香水作りを再開します。
詳しくは、こちらの【アロマ調香体験】ブログ内をご覧ください。
■地元の杉で ものづくり体験 (6/27)
講座で使用したスギの精油は、天竜杉を製材する過程で出る”端材”から抽出されています。
同じく、副産物である「カンナ屑」を使用し、自分だけの作品をつくります。
アロマムジカの活動でご一緒しているSatomiさん担当。
「かんなくずアート~地元の杉でSDGsなものづくり~」
ちなみに、学苑ロビーでは、てづくりマルシェと題して、講師の作品を展示中。
Satomiさんの「かんなくずアート」もご覧いただくことができます。
(遠鉄百貨店新館8階/SBS学苑遠鉄校のガラスケース内)
かんなくずアートと一緒に展示されている絵は「コーヒー画」です。
(筆を使用し、インスタントコーヒーの”濃淡”で描かれています。)
興味を持ってくださる方が多いため、秋~冬辺りの開催に向け企画が進行中です。
ぜひ楽しみにしていてください。
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【②香りの専門誌】
香りの専門誌「アロマリサーチ」にて、スギなどの木材と国産いぐさ畳表といった天然素材の住環境が持つ心身調整作用や快適性についての研究が紹介されています。
人々の心身の健康や幸せにつながる香りが、今、見直されていると感じます。
香りの機能性〈生理・心理的作用等〉と効用の学際的専門誌
AROMA RESEARCH NO.85
特集「大気・空気を科学する」(2021年2月28日/フレグランスジャーナル社) p.40~47
自然から学ぶwith/post新型コロナウイルス時代の人の過ごす環境づくり
-スギといぐさからのヒント-
AROMA RESEARCH NO.85 (杉浦私物)
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【③日常と香り】
~自然の恵み~
干していたドクダミがパリパリに乾燥したので、ドクダミ茶用にハサミでチョキチョキ…
花も茎も丸ごといただいています。
ドクダミ作業風景はこちら…
漬け込んでいた自家製梅シロップ、こちらは炭酸水で割って梅ジュースに。
とても美味しいです。
梅作業風景はこちら…
作業の手間はかかりますが、口にする瞬間のありがたみが、何だか違います。
五感を通して季節を感じる喜びは、何物にも代えがたいなあと、しみじみ…
(都度、香りや感触を、じっくり味わうのが好きなんですね。)
気温や湿度が上がり、じめじめとした気候が続きます。
皆さんもぜひ、身近な自然の恵みを生活に取り入れ、ご自身にとっての、気持ち良い時間や空間を作ってみてくださいね。
見ているだけで元気になるヒマワリの花
(撮影:6月13日)