Victoire(ヴィクトワー)主宰・AROMAMUSICA(アロマムジカ)代表の杉浦菜美です。様々なアプローチで『香りから広がる世界』の魅力をお届けしています。

 

1/20㈰開催の講座報告です。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました。

 

120分の講座、以下内容でお送りしました。

◆内容◆
●1部:芳香蒸留水について知ろう
~知識編~
●2部:芳香蒸留水を使って化粧水を作ろう
~実践編~

 

生産者の山香さんにもお越しいただく予定でしたが、急遽体調不良で欠席となってしまいました。残念でしたが、山香さんの「香り」は皆さんにしっかりと届きました!参加者は浜松市内の方が大半、中には三島市からお越しの方も。遠方からありがとうございました。

 

初めての方が多かったこともあり、『香りから広がる世界』というタイトルに込めた意味も最初にお話させていただきました。

 

必ず行う「鼻のウォーミングアップ」…皆さんの香りの好みは毎回それぞれで、香りって、やっぱりパーソナルなものだなあと実感。ちなみに、今回は「天竜産クロモジ芳香蒸留水」「天竜産クロモジ精油」「ローズウッド精油」「ローズオットー精油」の順に、名前は伏せた状態で、ムエットに付けた香りを嗅いでいただきました。

 

その後、乱伐が問題になった木の話、リナロールの話、ローズはなぜ高価なのか?といった話から、「香りって何?」をまとめて、1部の前半終了。鼻をリセットするため、5分の小休止の後、1部の後半「芳香蒸留水とは何か?」を学びました。

 

芳香蒸留水が何かを知るため、「どうやって得られるか?」「精油と何が違うのか?」「日本と海外での使われ方の違いは?」「具体的な活用法は?」などをご紹介。香りのエビデンス集めも丁寧に行い、効果に関わる言及をする際には、その根拠の出所を明確にするようにしました。

 

とはいえ、話が硬くなり過ぎないよう、フランスのお菓子のエピソードや、自身の体験談など、芳香蒸留水に関する親しみやすい小ネタも。香りに対する様々な捉え方があるということを多面的にお伝えするよう意識しました。

 

その後、芳香蒸留水のメリット・デメリットの両方をお話。まとめとして、私の考える「芳香蒸留水」の選び方…ルーツが分かるもの、自分の住む土地で生産された、”今あるものを、その場で使う”という「選択肢」を示し、『香りの地産地消』をご提案させていただきました。

 

2部では山香さんのクロモジ芳香蒸留水を使った作成体験。もともと作る予定だった化粧水に加え、少しだけ余る蒸留水を使ってルームスプレーも作りました。

 

ルームスプレーでは、山香さんのクロモジ精油+もう1種類の香りをブレンド。精油はティートリーとラベンダー…使いやすいものをチョイスしました。(ラベンダーは栽培のものと野生のものを用意し、その違いも体感していただきました。)

 

講座を通してトータル12種類の香りを体験。どの香りを、どのタイミングで登場させるか、講座のストーリー作りはいつも試行錯誤しています。最終的に同じメッセージを伝えるにしても、毎回、使う香りも言葉も変わり、違ったストーリーが出来上がるのはおもしろいです。

 

≪参考~12種類の香り~≫

1部

・サンダルウッド
・クロモジ芳香蒸留水(クロモジウォーター)※天竜産
・クロモジ精油 ※天竜産
・ローズウッド
・ローズオットー
・合成ローズ
・ローズ芳香蒸留水(ローズウォーター)
・ネロリ芳香蒸留水(ネロリウォーター)
・実生ゆず

2部

・ティートリー
・ラベンダー(栽培)
・ラベンダー(野生)

 

以下、講座風景です。(写真を撮る時間があまりなく、少なくて申し訳ありません。)

 

 

 

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次回講座は3/17㈰、香りと音楽がテーマです(調香体験あり)。

※芳香蒸留水と薄荷精油を使用した頭皮ケアは6/9㈰開催予定。

 

お話したいこと、体験していただきたいこと、そして、私自身が知りたいことがたくさんありすぎます。幸せな悩みですね。一つ一つ、丁寧に形にしていきたいと思います。
 

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講座の様子を、新聞に掲載していただきました。

1月22日の静岡新聞朝刊20面
 

※記事内容の補足:クロモジの香りの持つ機能性…「睡眠障害とイライラ度」については、『新世代アロマセラピー クロモジ』稲本正著(オークハーツ/2015)、「抗菌性」については、『アロマリサーチ』特集:研究機関における香り・におい研究のいまⅢ(フレグランスジャーナル社/2018)内の実験、研究結果を元にご紹介させていただきました。