静岡県浜松市の天然アロマ香水ブレンド専門サロン

Victoire(ヴィクトワー)の調香師・アロマセラピストの杉浦菜美です。

 

先日、遠鉄百貨店新館8階のSBS学苑遠鉄校にて、新春の天然香水講座を開催しました。

 

 

以前からお知らせしていた通り、日本産のアロマをテーマに設定し、11月に訪れた岐阜県の飛騨高山での体験をスライドでご紹介しながら、外国産アロマと日本産アロマの違いなどを体感していただきました。

 

たくさんの方にお越しいただき、誠にありがとうございました。

 

講座の様子を少しお見せしたいと思います。

 

 

今回、開封前の精油をご用意。生徒さん自身に開封していただきました。精油のもととなる枝葉などの材料の採集時期や蒸留日まで明確なものです。

 

(以前あるメーカーに問い合わせた際は、「そこまでは分かりません」と言われましたし、そのようなところがほとんどではないかと思います。)

 

 

冒頭では、精油名を伏せて、ムエットの香りを体感していただくことを毎回しています。先入観にとらわれないことが大切です。

 

今回は、①~④の4種類をご用意。まずは、「どれが一番好きか?」を選んでいただきました。

 

次に、「実はこの中の3つは、同じ植物から採れる香りです」とお伝えすると、会場にどよめきが…そんな似た香り、3つもあった???

 

結果を申しますと、①~③が日本産ヒノキ、④がフランス産サイプレスでした。

 

まさか、①~③が全部同じヒノキだったとは。

 

これを当てられた人は誰もいませんでした。それもそのはず。成分が全く異なるため、香りももちろん違うのですから。つまり、同じ植物でありながら、別物と言っても過言ではないのです。

 

では、この3つ、何が違うのでしょうか??

 

答えは、抽出部位です。

 

①ヒノキ(葉部)

②ヒノキ(枝葉部)

③ヒノキ(木部)

 

この3つを分けて抽出し、①と③の成分が97%異なることを証明したのは、このメーカーが世界初だということです。

 

そして、この3つにサイプレスを加えた、気になる人気投票の結果はこちら↓

 

(好きなものを、直感で選んでいただきました。)

 

人数…12名(女性10名・男性2名)

第1位  日本産ヒノキ(木部)…6名

第2位  日本産ヒノキ(葉部)…3名(うち男性1名)

第3位  フランス産サイプレス…2名(うち男性1名)

第4位  日本産ヒノキ(枝葉部)…1名

 

ヒノキ(木部)を選ばれる方が圧倒的に多かったです。こちらはいわゆるヒノキの木の落ち着いた香り。個人的には檜風呂を思い出してなんだかリラックスした気分になります。

 

檜は、耐久性や保存性が高く、法隆寺や東大寺にも使われている木です。お風呂や、建築物など、日本に古くから根付いている木ですので、日本人に受け入れられやすいのかもしれませんね。

 

後半は好きな香りを選んでオリジナルブレンドをつくりました。同じ樹木系アロマでもこれだけ種類が豊富なので、どれを合わせるか迷われる方が多かったです。日本産の柑橘系アロマも4種類ご紹介しましたよ。いずれも水蒸気蒸留法による抽出ですので、光毒性の心配がありません。

 

生徒さんの作品。右は一つ一つ手作りで皆さまにご用意した和紙のお花です。

 

木が登場する絵本や、地元・浜松天竜の森に関する資料もディスプレイ。

自分の住む地域の自然にも目を向けていきたいです。

 

木工製品、特にこの木琴は人気で、講座終了後明るい音が響いていました。木琴は飛騨高山で、車のおもちゃは福井で購入したものです。「木の長さが同じなのに音の高さが違うということは、木の密度が…」などと分析されていた方も!

 

さて、次回の講座は3月です。この時季は、気温や環境の変化などでストレスや不調を感じる方が多いです。春ならではの不調や、香り(嗅覚)と心身の関係を考え、自分にとって心地よい香りを選ぶことの大切さをお伝えしてきたいと思います。もちろん、ブレンド実習もありますよ。春におすすめのアロマをご用意して、皆さまのご参加をお待ちしております。

 

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【SBS学苑遠鉄校 春の天然アロマ講座のご案内】

・天然香水~春・環境の変化によるストレスと香り~平日・午前

・天然香水~春・環境の変化によるストレスと香り~日曜・午後