静岡県浜松市の天然アロマ香水ブレンド専門サロン
Victoire(ヴィクトワー)の調香師・アロマセラピストの杉浦菜美です。
先日、SBS学苑遠鉄校にて、アロマ香水講座
「お仕事帰りの女性のためのシンデレラ・パルファン」
を開催させて頂きました。
香水講座の夜間開催は今回が初めて。
ずっとやりたかった企画を、やりたかった時間帯に実施することができました。
さらに当日は、たくさんの方にお越し頂くことができ、感謝の気持ちでいっぱいです。皆さま、本当に、ありがとうございました。
人がこうだから、とか、世間はこうだから、とかではなく、香りを通して、それぞれが、自分の考える「幸せ」を見つけてほしい。そんな気持ちを込めて企画したこの講座。
ディスプレイも、普段の講座とは雰囲気を変えて…
香りの近くにそっと置きました。
ボトルも、いつもと違うんですよ~
持ち歩いてお化粧直し等のたびにシュッと、ひと吹き。気分を上げて頂けたらと思います。
写真の右側、A~Dのボトルは、見本として私がブレンドしたものを持参したのですが、お時間の関係でご紹介できず…申し訳ありませんでした。
どんな香りだったか、少しお話しますね。
AとBは、全て同じ香りが入っているのですが、それぞれの香りの比率が違う!というもの。入れる量を変えるだけで、だいぶ印象が変わります。
それから、Cは、A、Bで使用した”残り香”とは、全く違ったタイプの香りを、残り香として使用したもの。
香水は、肌にのせると、時間と共に香りが変化していきます。精油はそれぞれ、揮発のスピードが異なるからです。最後に余韻として残る香り…重要ですね。
今回、キャラクターの異なる余韻の香りを2種類、ご用意しましたが、皆さん、それぞれの直感や想いに従って、選んでいらっしゃいました。
Dは、こちらで設定した黄金比のルールを破ってつくったもの。
今回、ご紹介した10種類の香りは、それぞれとても個性豊かなものでしたが、うまく組み合わせないと、その良さが消えてしまう香りというものがあります。
香りも人と同じで、それぞれに愛すべき特徴があるのですが、例えば、”いつも相手に合わせてくれる”香りは、少し気にかけたいですね。その繊細な美しさを生かせるように、ブレンドしましょう。
話は少しそれますが、シンデレラと言えば、よく知られたお話かと思いますが、実は、これは完全な”ファンタジー”ではなく、かなり現実的な側面を持った物語だということをご存知ですか?
シンデレラはもともと、フランスのシャルル・ペローという人が書いたお話。フランス語では、CINDRILLON”サンドリヨン”となります。(灰に汚れた娘、の意味。)
シャルル・ペローは、もともと作家だったわけではなく、年下の妻に先立たれた後、4人の幼い子どもたちのために、この物語をかいたと言われています。それが50歳を過ぎた頃の話。
17世紀当時のヨーロッパは、女性に自由や権利が与えらておらず、様々な場面で差別を受けていたそうです。
”サンドリヨン(シンデレラ)”の物語は、ペローが娘に伝えたかった、そんな理不尽な時代を、なんとか生き抜いていくための”心得”のようなものだったのです。
「優しさ」はその一つ。ペローは主人公に「優しさ」という強さを与えたのです。
王子さまとシンデレラが結婚することになった後の、2人の意地悪な姉たちへの対応に、それが現れています。
話を戻しますが、きっと現代の私たちも、色々な夢を見ながらも、ときに厳しい現実と向き合って生きているのだろうと思います。
もちろん、ファンタジーの世界に憧れるのも、素敵ですし、目の前の現実に一生懸命になることも、素敵です。
その2つとはまた違い、夢と現実を完全に切り離すのではなく、夢と現実の間を、悩みながらも淡々と歩んでいくのも、一つの生き方だと私は思います。
中途半端でも、格好悪くても、ただ進んでいくのです。
もがいた先に、「人生の充実感」…つまり、「自分だけが見つけられる幸せ」がきっとあると思うからです。私の主宰するサロン名は”Victorie(ヴィクトワー)”といいますが、それが、辞書には載っていない、”Victoire”の本当の意味です。
香りを通して、それぞれが、それぞれのVictoireを手にしていく
…そんなきっかけになれたら、と思うのです。
あれこれ話してしまいましたが、香りと接するときは、もちろん。難しいことは抜きで、純粋に楽しんでいただきたいです。私も子どものように、うきうきしながら大好きな香り達と戯れています。
またのお越しを、心よりお待ちしております。
「香りに包まれながら、一緒に香水づくりを楽しみましょう」
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≪SBS学苑遠鉄校・夏の香水1日講座≫
2016年7月10日(日) 13:00~14:00
「私」を表現する香り
~夏・2種のミントとシトラスのオードトワレ~
*次回のシンデレラ・パルファン講座は、2016年12月に開催予定です。
詳細は後日お知らせいたします。