2021年6月の読書メーターまとめ

 

 

6月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:4345
ナイス数:12

英国の闇チャーチル 世界大戦を引き起こした男英国の闇チャーチル 世界大戦を引き起こした男感想
■出世のために戦争を利用。その手法はゲッペルスの宣伝術の比ではない。 ■その最たるものが第一次大戦で、チャーチルが裏で動かなければ、局地紛争で済み、あの悲惨な第二次世界大戦も起こらなかっただろう。

 ■若い頃から母の愛人らの人脈を使い、メディアや上層階級に取り入り、アフガン・ボーア戦争従軍記など、都合の悪い部分を隠したプロパガンダ記事で名を売り、政界に進出。 

■当時の英国貴族社会の実態の描写により、幼少期からの人格形成の淵源が理解できた。 ■因みに、愛人バイオレット・アスキス邸は、現在英国創価学会所有とか。
読了日:06月04日 著者:渡辺 惣樹

ザ・ロスチャイルドザ・ロスチャイルド感想
■ロスチャイルド家の草創期から、第一次大戦までの歴史の背後の暗躍までが書かれている。 

■マルクスはロスチャイルド一族の親戚であり、労働者階級ではない。迫害されたユダヤ人の憎悪に基づく現実否定が根幹にある。

■マルクスの革命運動においては、直接攻撃が大金融資本家に向くことは無かった。 

■直前に、『英国の闇チャーチル』を読んで予備知識を得ていたが、同時期の英国以外の動きを読むことで、大まかな流れを整理できた。 

■ウィルソン大統領の後悔の言葉でこの巻は終わっている。早く続刊が読みたい!
読了日:06月07日 著者:林 千勝

パナマ文書公開とタックス・ヘイブンの陰謀パナマ文書公開とタックス・ヘイブンの陰謀感想
■パナマ文書とタックスヘイブンを、筆者のマイカル勤務時代の経験も踏まえて分かりやすく解説。 

■マイカル倒産の原因となった「プロジェクトファイナンス」というスキームと内部事情を暴露。 

■薄熙来事件も、マイカルの大連進出に絡んだ、もう一つの「タックスヘイブン」が発端だった! 

■この時に、中国共産党にタックスヘイブンの知識を与えたことによる影響は、計り知れない。 

■付録の日本企業リスト一覧以外にも「NHKグローバルINC」や「Soka Capital Ink」等、海外オフィスだけど日本に関係してるものも多い。
読了日:06月09日 著者:宇田川敬介

テコンダー朴3テコンダー朴3感想
■今回も、元ネタを知っていると大爆笑。 

■「十三ベース事件」「ぱよぱよちーんとは」「伊集院 テコンダー 元ネタ」「フルアーマー枝野」「4列目の男 佐々淳行」で、ググる(画像検索)べし!
読了日:06月10日 著者:山戸大輔,白正男

文明の誕生 (ファミリー版 世界と日本の歴史)文明の誕生 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■リサイクル図書。 

■エスキモーや遊牧民族、アラブ系の生活様式の説明や、文化比較など挿絵も多く読みやすいが、日本文化の記述になると自虐的で卑屈なのが鼻につく。 ■1987年発行で、ソ連が存在した時代。引用元が、本多勝一、江上波夫など、今となっては曰く付きのライターなので、最新の考古学研究や出土品画像等は、ネットでググりながら読むべし。
読了日:06月13日 著者:鈴木 亮

王たちの夢 (ファミリー版 世界と日本の歴史)王たちの夢 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■リサイクル図書。 

■オリエント、ペルシア帝国、エジプト、ギリシャのポリス、アレクサンドロスの遠征、インダス文明、ローマ帝国の独裁と崩壊、殷から漢王朝まで。 

■1巻同様、階級闘争史観か根底にある文章なので、そこに注意しながら読めば、各地域の文化、経済などを図画を用いて解説しており、読み物として面白い。 

■ローマ帝国がキリスト弾圧から方向転換した背景など、理解しやすい。 

■ユダヤ人のバビロン捕囚などに関する記述が殆ど無い。ユダヤ教やディアスポラ関連はスルーされているのが不満。
読了日:06月15日 著者:宮原 武夫,渡辺 周一,中山 義昭

世界と日本の歴史4 中世1 草原の英雄世界と日本の歴史4 中世1 草原の英雄感想
■リサイクル図書。 

■西アジア・中央アジアの各王朝の興亡、イスラム圏の拡大と十字軍との攻防、インド、東南アジアやモンゴル帝国がメイン。 

■バイキングの時代のクヌート王の項で、「ヴィンランド・サガ」を再視聴したくなった。 

■日本の記述は、聖徳太子と元寇がほんの僅かに取り上げられているだけ。
読了日:06月17日 著者:石渡 延男,中山 義昭

ゴールデンカムイ 26 (ヤングジャンプコミックス)ゴールデンカムイ 26 (ヤングジャンプコミックス)感想
■ビール工場内へべれけバトルから、尾形vsヴァシリのスナイパー対決、宇佐美の死、房太郎の裏切り、命令より鯉登の救出を優先する月島など、盛り沢山な展開だが、最後のピタゴラスイッチ門倉に全部持っていかれた。
読了日:06月18日 著者:野田 サトル

領主と農民 (ファミリー版 世界と日本の歴史)領主と農民 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■この巻は日本史が中心。 

■鎌倉幕府と元寇から、室町幕府の混乱。戦国時代まで。 

■農村の暮らしなど農民視点の解説が中心。幕府など時の権力者側の行った政策に関する説明は少なめ。 

■農業や漁労等の産業の発展。幕府の制度の変革に伴う対立、一揆などの騒動。 

■階級闘争史観が鼻につくのがこのシリーズの難点。 

■世界を席巻したインドの綿布工業の発展と拡大。シェアを奪われるイギリスの毛織物工業労働者の反発。 

■ルネサンス文化の発展と、グローバル商社の起こり。 ルターの革命、中国の元から明、清までのざっくり解説。
読了日:06月19日 著者:安井 俊夫

天子と民衆 (ファミリー版 世界と日本の歴史)天子と民衆 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■図書館本。貸出の都合で4巻・5巻と前後した。 

■「世界と朝鮮の歴史」の方がピッタリじゃね?ってぐらい朝鮮目線で、衛氏朝鮮から始まる。 

■もっと聖徳太子や、仁徳天皇など良いエピソードはあるのに、やっぱり自虐史観。 

■「防人の悲哀」など、やたらと大和朝廷や幕府に対する恨み節の記述が多いが、日本に侵略してきた大陸や半島勢力側に対してぶつけるべき怒りだろうに。 

■奈良の大仏の開眼供養の式典に庶民が参加できなかった…って、当たり前だろ!法事や式典を何だと思ってるんだ? …左翼の感覚ってどっかオカシイ。
読了日:06月21日 著者:宮原 武夫,加藤 公明,手塚 優紀子

鬼滅の刃 14 (ジャンプコミックス)鬼滅の刃 14 (ジャンプコミックス)感想
■甘露寺蜜璃ちゃん、あの細身で筋肉密度8倍かよ! 

■ムキムキマッチョなビジュアルじゃなくて本当に良かった。
読了日:06月22日 著者:吾峠 呼世晴

大航海の時代 (ファミリー版 世界と日本の歴史)大航海の時代 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■この巻は「大航海時代」が中心。ヴァスコ・ダ・ガマ、フランシス・ドレークなど、コーエーの同名ゲームを思い出してニヤリとする。 

■欧州各国の植民地侵略と現地での勢力争いについての理解が深まる。 

■毎度の朝鮮半島史の記述は李舜臣ぐらいで、この巻では少な目。 

■イエズス会が、日本人を使った中国信略を企図していたことを批判的に記述しつつも、後半の徳川幕府の鎖国や天草四郎の乱については、キリシタン住民の目線で権力者批判。…どこまでいってもこのシリーズは階級闘争史観が根幹にあるんだな。
読了日:06月23日 著者:大江 一道

自由と平等を (ファミリー版 世界と日本の歴史)自由と平等を (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■イギリス清教徒革命、アイルランド飢饉、フランス革命、パリ・コミューン、アメリカ大陸では、労働運動に南北戦争、ナ=ロードニキ運動と若き日のレーニン、キュリー夫人と放射線、ドレフュス事件と、その後の大戦につながる不穏な種が撒かれた時代。 

■この時代以降のロスチャイルド一族の暗躍を知ってるだけに、なんともいえない気分になる。 

■人道主義者だったリビングストンのアフリカ探検が、結果的に奴隷承認の暗躍する地域を広げ、列強のアフリカ分割競争に拍車をかけたという皮肉…。
読了日:06月23日 著者:浜林 正夫,長沼 宗昭

アジアの風雲 (ファミリー版 世界と日本の歴史)アジアの風雲 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■この巻はアジアが中心。享保の改革、天保の改革、幕末への流れと、イギリス産業革命のアジアにおける影響について。 

■「シャクシャインの乱」の記述では、シャクシャインが、アイヌ同志の内ゲバを松前藩と和人に責任転嫁、シャクシャインに煽られ蜂起したアイヌ達が、300名近い和人を虐殺するも、幕府によって鎮圧されたという事実の記載はあるのに、なんで虐殺された和人じゃなく、アイヌ側が被害者のような結論になるんだか?…整合性がなく、さっぱり分からん。
読了日:06月24日 著者:青木 美智男,斎藤 純,保坂 智

戦争と平和 (ファミリー版 世界と日本の歴史)戦争と平和 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■日清戦争から、第一次大戦、ロシア革命、世界恐慌まで。 

■第一章「日清戦争」から始まるが、初っ端から朝鮮農民の反乱。日露戦争に関する記述が極端に少なく、各節のタイトルにもなし、その後、唐突に辛亥革命と韓国併合…。 

■節のタイトル「日独戦争」「日本のシベリア戦争」「中国を蚕食する日本」からも日本下げの意図がミエミエ。 

■「大韓独立万歳」の節は、サラエボ事件より扱いが大きいが、ここまで詳細を記述する必要があるのか?
読了日:06月25日 著者:笠原 十九司

第二次世界戦争 (ファミリー版 世界と日本の歴史)第二次世界戦争 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■図書館本。 

■左翼史観が強烈過ぎて、もうツッコミ所満載。 

■社会・共産主義者側は、常に弾圧されながら闘う義士という偏向っぷり。 

■「張作霖爆殺事件」陸橋の下に爆弾仕掛けて床と車輪だけ無事って???  ■民間商人の土田讓亮を、殺害し財布を奪って逃走した強盗殺人犯の「金九」も英雄扱い。まるでテコンダー朴の読後感。 

■アグネス・スメドレー、エドガー・スノー等、コミンテルンのスパイ礼賛し、近衛上奏分や尾崎秀実・ゾルゲ事件は無視かい! 

■沖縄戦では、沖縄タイムス記事引用で、島田叡知事のことは一言も触れられてない。
読了日:06月26日 著者:鈴木 亮,中山 義昭

新しい出発 (ファミリー版 世界と日本の歴史)新しい出発 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■終戦後から朝鮮戦争を経て、安保闘争まで。 

■初っ端の節から「天皇自決セラレル」、ひたすら天皇侮辱と、労働組合アゲや、血のメーデー、松川事件など、共産主義者が引き起こした凶悪事件の数々を擁護するような記述が目立つ。 

■沖縄の悲劇や第五福竜丸、水俣病、アメリカのアカ狩り批判など、この巻は特に極左の歴史観が強すぎてウンザリする。 

■…左翼史観との比較のために読み始めた、このシリーズも残り一冊だ。我慢、我慢…。
読了日:06月27日 著者:小松 良郎,松田 由美

21世紀への扉 (ファミリー版 世界と日本の歴史)21世紀への扉 (ファミリー版 世界と日本の歴史)感想
■図書館本。 

■1988年発刊なので、公害などの環境問題、科学技術など、現代といいつつ内容が古い。 

■文化大革命、光州大虐殺、ソ連の失敗などを踏まえつつも、社会主義を擁護する論調。 

■「問われる国際感覚」の項で、「日本を守る国民会議」批判、自民党批判、米軍基地批判、在日・アイヌ差別批判など、もう既に「歴史」から逸脱した内容にワロタ。 

■「遺伝子を操る」の項だけは非常にマトモ。バイオテクロノジー技術の応用研究・開発が軍事技術と結びつく危険性に警鐘を鳴らしている。…武漢ウイルスの事ですね。
読了日:06月29日 著者:槐 一男,浜林 正夫,鈴木 亮,宮原 武夫,石渡 延男,安斎 育郎

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