ホメられ、期待された

→ その通りになろうとする!

 

叱られ、期待されなかった

→ その通りになろうとする!

 

人間が一番信用できないものは

何かというと、自分自身である。

 

自分が一番信用できない。

 

だから、教祖に、

「お前は悪いカルマがある」「悪い霊がついている」

「しかし、ここでしっかりお布施をすれば、

人々の魂を救える人間になれる」といわれると、

ついそんな気になってしまう。

 

人間とはいかにお調子者であるかということだ。

 

「お前は会社になくてはならない人間だ」

「期待しているよ」などと社長に声をかけられると、

本当にそう思えてきて、

命に代えても会社につくしてしまったりする。

 

初歩的なマインドコントロールである。

 

脳というコンピューターは、

自分自身にたいして抱くイメージよりも、

他人が自分に対して持っているイメージを、

何としても実現するようにプログラミングされている。

 

「人の思惑など気にするな」というのはウソだ。

 

他人にどう思われるかが大切なのだ。

 

シドニー五輪で高橋尚子選手を

女子マラソンの優勝の栄冠に導いた小出義雄監督は、

大きな期待を選手に伝え、さらにホメまくる才能を持っていた。

 

「一番になれるよ、世界一になれるよ。絶対になれるよ」

と、どこかの教団の暗示テープのように繰り返す。

 

もうダラしないくらい、ホメてホメまくるのだ。

 

高橋選手の扁桃核はすっかり気持ちよくなってしまい、

自分は世界一のマラソンランナーなれるものと錯覚し始める。

 

そうなればメンタルビゴラス状態だから

どうしようもなくワクワクしてきて、

「やめろ」と言われても喜んで努力してしまう。

どうしたら部下がやる気を起こすか。

 

管理職セミナーに講師として参加したとき、

ある会社の営業支店長で、

十数人のセールスマンを抱えるFさんから、

そんな質問を受けた。

 

業績が悪いので職場の意識改革を行い、

何とか成績を良くしたいという。

 

柔道選手のようなガッチリした体格のFさんを見て、

「根性とか忍耐とか書いた色紙を

飾ったりしていませんよね」と聞いて見ると、

心配したとおり「根性!!」

と大書きした模造紙が、

掛け時計の横に貼ってあるという。

 

根性がいけないわけではない。

 

しかし、トップダウン式に「根性」を強要し、

叱咤激励してその気にさせるのは、

もう時代遅れのやり方だ。

 

テレビでもスポ根ものは流行らない。

 

経済成長期のピラミッド型

マネージメントの中では役立ったけれど、

ビジネスマンのプロ化時代にはもう通用しない。

 

私がFさんにアドバイスしたのは、

ホメるということだ。

 

古くからある手法だが、

これを実践している管理職は皆無に等しい。

 

欠点を指摘するのでなく、

ホメてホメてホメまくる。

 

ホメるところが無くなったら、

欠点までホメ上げてしまうくらい、

徹底的にホメまくるのだ。

 

「本人がそれに自信を持てば、弱点も長所に変わる」

というのがツキの大原則だった。

 

また、期待して期待して、期待しまくる。

 

なぜなら、

「周りの人にどう思われるかが、人間を変える」

というツキの大原則があるからだ。

まだろくにバットも振れないくせに、

「イチローのようなプロ野球選手になる」と本気でいえる。

 

そしてそれを当たり前と思い、

なれるものと信じ込んでいる。

 

それを笑ったり、本気で取り合わない大人が、

天才の脳を凡人の脳に改造してしまう。

 

“イチローの父”には絶対になれない親である。

 

間違いなくイチロー選手も、

そういう子どもの一人だったはずなのに・・。

 

すべての子どもは天才である。

 

その理由は失敗経験がないからだ。

生きてきた時間が極端に短い。

親に保護されている。

 

したがって、失敗の記憶データが

スーパーコンピュータにはほとんど入力されていない。

 

彼らにとっては、

「なりたいもの」が「なれるもの」であり、

「したいこと」がそのまま「できること」である。

 

怖いもの知らずともいえるし、

天才的なプラス思考ということもできる。

 

ところが小学校に入る頃から、

「ダメだった」「できなかった」

というデータが少しづつ増えてくる。

 

今日までの人生を振り返れば、

「できた」データの何十倍も何百倍も、

「ダメだった」「できなかった」データを

持っているのが普通なのだ。

 

その結果「なりたいもの」は

「なれないもの」であり、

「したいこと」は「できないこと」

であるという常識的な脳が無事完成していく。

 

90%の人間はこうして、

「できない」という錯覚の中で生きることになる。

 

自分でつくり上げた

“可能性の枠組み”を突き破るような、

人生の夢や目標を持とうとしなくなる。

 

4000万円のマイホームは思い描けても、

10億円のマイホームはどうしても

イメージできなくなるのである。

 

10億円のマイホームをイメージできれば、

4000万円のマイホームなどラクラク実現してしまう。

 

しかし世の中にいるたった1%の人間だけは、

とんでもない夢を持ち続けてしまう。

 

自分の可能性を信じ続けてしまう。

 

いったいどんな間違いから、

そういう非常識な脳ができてしまうのか。

 

考えられる原因は2つしかない。

 

ひとつはスーパーコンピュータである脳に、

「ダメだった」「できなかった」という

記憶データーがまったくインプットされていないこと。

 

これまでの人生で、

やることなすことすべてできてしまった・・。

むろんいかなる天才でもありえない。

 

となると2つ目のほうである。

「ダメだった」「できなかった」が、

どんなに沢山入力されていても、

扁桃核が平気で「快」になってしまう特異体質だ。

 

この特異体質のことをメンタルタフネスと呼ぶ。

 

2000回の失敗を平気で受け入れ

、喜んでチャレンジを続けられる。

 

強靭極まりないノー天気である。

 

天才たちのこうした体質は、

すべて家庭のなかで作られる。

 

天才をつくる家庭教育とはなにか。

 

そのポイントが次の3つである。

・ 夢教育――いっしょに夢を語り合うこと

・ 加点法――徹底的にホメること

・ 愛情――絶対的な愛情で受け入れること

ブレイントレーニングの指導に入るときは、

必ず次のような質問に答えてもらう。

 

1) あなたには人生の大きな夢(目標)がありますか?

2) その夢は、必ずかなうものだと思いますか?

3) その夢のことがいつも頭にありますか?

4) その夢が実現されれば、自分の他にも幸せになる人がいますか?

5) 夢を実現するにはどうしたらいいのかを、いつも考えていますか?

6) 夢を実現するために、何か行動を起こしていますか?

7) その夢に対して、否定的になっていませんか?

 

すべての設問に「はい」と答えられた人は、

かなり非常識な脳の持ち主だ。

 

そのような人に対する指導はとてもラクだ。

 

具体的な方法を教えるだけで驚くほど伸びる。

 

しかし、大半の人は、ひとつもイエスと答えられない。

 

設問の中で最も重要なのは1)と2)だ。

 

夢(目標)を持ち、

それが必ず実現すると信じられなければ、

残りの質問はみんな「いいえ」になる。

 

大人では、この2つにイエスと

躊躇なく答えられる非常識な脳はきわめて少ない。

 

しかし、子ども、それも低学年ほど、

即座に「はい」と答えるこが多い。

 

大人の脳が非常識で、退屈であるのに対し、

非常識な脳でウキウキと生きているからである!

一生懸命勉強して取ったテストの90点と、

勉強など殆どせず、やまカンだけで取った70点。

 

どちらを評価するか。

 

私はやまカンの70点を買う。

 

なぜなら少しも勉強しなかったのだから、

0点でも文句がいえないところを70点も取った。

 

何といっても費用対効果が高い。

 

しかしもっと大切なのは、本人にとって、

この70点は「プラス70点」であることだ。

 

一生懸命勉強して取った90点は、

往々にして90点でなく、「マイナス10点」になる。

 

勉強など一生懸命にしてしまうのは、

どうにかして100点を取りたいと思う人間だろう。

 

取った90点より、

取れなかった10点に注目してしまう。

心は減点法である。

 

「今回もダメだった」「できなかった」

というデーターがどんどん積み重なり、

「できない」脳の大人になってしまう。

 

だからといって、「70点でいい」

「勉強しないほうがいい」というのではない。

 

やはり勉強はしなくてはいけない。

 

しかし、仕事と同様、ツキのない人間が、

苦しんで勉強してもロクなことはない。

 

まず、勉強が嫌いになる。

嫌いな勉強がさらに嫌いになる。

生活に喜びがなくなるし、ストレスがたまる。

どんどんたまる。

 

過剰にストレスがうっ積すれば、

心のバランスが失われたり、

自分の感情を制御できなくなる現象が起きてくる。

 

「頑張って勉強するような子は、絶対に育てないで下さい」

子育て中の親御さんを相手に講演するときは、必ずそういう。

 

「ワクワクしながら勉強する子にしてください」

ところがそんなことは不可能だと思う人が殆どだ。

 

なぜなら親のほうも学校時代に、勉強はつらい、

面白くない、大変だと思い、我慢しながら勉強してきた。

 

今でも、仕事はつらい、

大変だと思いながら働いている。

 

アメリカでは「仕事はつらい」などという人間は

あきらかに負け組みと見なされる。

また、実際社会的な負け組に属している。

 

しかし日本では、社会的にそこそこ地位のある人でも、

意外に沢山の人が、「仕事はつらい」

「働くのは大変だ」「努力は苦しい」と思っている。

 

それというのも、

日本人は自分のために働いてこなかったからだ。

 

自分の目標を持ち、その実現のために働くのではなく、

会社や組織から、トップダウン式に与えられた目標を

達成するために働いてきた。

 

その代償として終身雇用や年功序列を保証され、

扁桃核はかろうじて「快」に

保たれる社会の仕組みになっていたのだ。

 

しかし、そのような日本的システムは、

すでに崩壊しつつある。

 

リストラによって、

私たちは徹底的に思い知らされた。

 

一人一人が個人目標を持ち、

その実現のために働くのでなければ、

生きがいも人生の意味も、

もう見つからないという時代になったのである。

 

「僕が君たちに言えることはひとつだけだ。

それは目標を持つと言うこと。目標を持つことで、

君たちが望むことのほとんどは可能になるはずです」

 

これは、大リーグに入ったイチロー選手が

アメリカの子ども達を前にして発したメッセージである。

 

ニュースでその声を聞き、私は驚いた。

 

アメリカの子ども達に対し、日本人の口から、

このような言葉が発せられたことに大きな衝撃を覚えたのである。

 

目標意識が人生を決める

 

何となく流され、気がつくと人生が決まっている

 

子育てで一番大切なのは、目標を持てる子にすることだ。

成績優秀な子にすることではない。

夢を持ち、願望を抱ける人間にすることである。

 

人生の目標さえしっかり持っていれば、チャレンジ思考が育ち、

どんな努力もどんな我慢も喜んで耐えてしまう。

 

目標、夢。

 

子育ての最大のポイントである。

 

その夢をどう持たせるか。

 

どんな魔法を使ったら、凄い夢を持てるのか。

 

その目標を持つことが重要なのだ!