心理学を学ぶ50代で大学3回生の私が、自身の父を『毒親』と認定卒業証書勇気を出してカミングアウトし、恥をさらしながら、少しでも同じ思いをしている方の心に寄り添うことができればと書き始めたこのシリーズですが、あんまりなことばかりを書くのも、実の娘として少々かわいそうになってきましたので、前回は、少しいいことを書いてみました。父の武勇伝的なことですけどね鉛筆

 

一応、この世でたった一人の父ですからね。晩年、亡き母が父のパーソナリティ(とは違い、実は発達障害だと思われるアセアセ)と異常行動に苦しみ、実家で毎日愚痴を聞かされたときも、私には私の家族があり、日々悩みや苦しみもあるけれど、何とか夫と力を合わせてがんばっているんだと伝え、二人も幸せな晩年のためお互いに努力をし、思いやりをかけ合って仲良くしてくれないかと頼んだことがありました。

 

その頃は父も母の態度にイライラしていて、だって目に見えて冷たかったし、あからさまに無視したりしてましたから。でも今は、そうせざるを得なかった母の気持ちが痛いほど分かるわけです。

 

そんな中、父も母の態度に違和感や不満を持ち始め、母の愚痴を私に言い出しましてね。言えるのは一人娘の私しかいないもんで、私に言いに来るようになったんです。私の脳内はドロドログチャグチャになっていき、もう耐えられなくなりまして、ある時二人に言いました物申す

 

「あのね、これまで命を削って、世の中のために二人でがんばってきたんやろ?そのお陰で、悠々と幸せな余生を送れる環境になったのに、なんで仲良くできひんの。二人は右翼と左翼ほど違う、でも社会に貢献して、世界平和を願うという思いが同じやから、一緒にやって来れたんやん。私は一人っ子やから、二人分背負うの大変やねん!頼むから仲良くして、自分達の心を平和にしてくださいよ。」

 

それから母は、毎日のルーティーンになっていた父の愚痴を、私に言わなくなったんです。後に分かるのですが、自身の妹である私の伯母、そして親友に聞いてもらっていたようです。だから伯母と親友のおばちゃんは、今も父のことが大嫌いですもん。母のつらい思いを知っていましたからね。

 

しかしその母と娘、暴言吐かれて理不尽なことを言われ続けていても、仕事で疲弊している姿を見ると父がかわいそうになり、労るつもりで優しい言葉をかけるわけです。激務の毎日ですからね。そうするとね、こんな感じのことを言うんですムカムカ

 

「お前らに何が分かる!わしのしんどさなんか、女らに分かるわけないやろ!ええ加減なこと言うな!わしは必死に働いて、お前らを食わしてるんや!」

 

出ました〜〜〜!

食わしてやってる&女性蔑視発言

これ、お得意ですので…チーン

 

そして母と二人で後悔するんです…泣

同情なんかせんかったらよかった、

優しい言葉なんて、かけなければよかった、

もう二度と、父に対して思いやりの気持ちなんて持たないでおこうとね。

これの繰り返しでしたもやもや

 

プロコフィエフ渡辺直子|note50代の大学3回生心理学専攻。服飾専門学校卒の元アパレルが英国留学を経て故郷に戻り英会話講師に転身。多くの悩める親子との出逢いから人の心に寄り添い生きていくと決意し心理学を志す。脳内革命トレーニング認定トレーナー。夫は英国で出逢ったラトビア人、息子(バレエ留学中)と娘の4人家族。リンクnote.com

父の心理状態を分析するに、エリクソンの発達段階の学童期(児童期)での心理的危機である「劣等感」が根深く巣食っており、青年期の「自我同一性」の獲得時には、その強い「劣等感」のため、“なにくそ根性”、“がむしゃら”、“腕っぷしで勝つ”というような、まさに昭和を絵に描いたようなキーワードが父のキャラとなり、生きていく姿勢になったのだろうと思うわけです。

 

日本の高齢者にはそういう人、多いんじゃないの?それ、普通でしょ?

 

皆さんはそう思うかも知れませんが、普通は年齢を重ね、人生経験を積み、欲求が満たされていくことによって、求めるものが本能的な欲求から社会的な欲求へと次元を上げ、自我の統合(ふりかえり)をし、自己実現の欲求に向かうわけです。これはマズローの欲求階層説ですね。

 

しかし父の場合は、先ほど触れた強い「劣等感」、「情報付与機能」(自分の状況を他者に知らせたい)、「感情誘発機能」(相手に喜びや恐れを感じさせたい)、「行為喚起機能」(相手に特定の行動をさせたい)のような、子どもっぽい、自分勝手な情動が、心の成長をじゃましていると思われます。

 

さらに最悪な情動表出!キレて相手をコントロールしようとする…がクセになっている。これって楽なんですよね、そして成功すると味をしめるニヒヒ

 

情動(emotion)の認知は、脳の扁桃体が重要な役割を果たしています。しかし、アスペルガー症候群と生きていると思われる父は、その部分の機能がうまく働かない。加えて過酷で複雑で、なかなか守秘義務のきつい仕事をしてきましたので、情動を表出するときは単純で、楽で、ストレス発散になる方法を選んでしまうのだと思うわけです。

 

相手が身内だから遠慮もせん…気遣いなど必要ない。これも衝撃的な父の一言なのですが、

「なんで家族に気ぃなんか使わなアカンのや。家族なんて、脅して言うこときかすもんやろ。」

 

ティーンエイジャーの私、スゴい衝撃を受けましたもん…自分の父親がこんな人だなんてってねポーン

 

この部分は精神年齢が超低いわけです。

子ども…いや、赤ちゃんですわ歩く

多分この一言から、私の父に対する気持ちが変化していったように思います。

 

人の心は生涯発達し続けます地球

しかし情動の扱い方を間違うと、健全に心が発達せず、さまざまな心理的問題が発生してきます脳みそ

 

思いのほか長くなったな…

力が入るんです、

『毒親』父の分析電球

色んな意味で…

 

だってやっと、父のことが理解できるようになった気がしてね。『心理学』には感謝しかないのです虫めがね

 

あっ…ちょっと脳が疲れました。

一休みしますね(笑)

 

つづく…クローバー