U-14の新人戦予選リーグ3試合が終わりました。

結論から言うと、「OK!」。

まぁ、ダントツの最下位なわけで、結果的には最低なんですが。

それでもOK!と言ってしまうのは、ほんの少し“伝わってきたから”なんですね。

初戦を「スタートラインに立ったかな」と評価して進めてきた大会でしたが、

続く2戦目で早くも後退。

案の定、スタートラインに立っただけで満足したんでしょうな。

歩みを進める強さは生まれず、見せたものは「小手先での誤魔化し」。

彼ら知ってるんですよ、自分たちに何が無いのか。

スピード…ありません。

パワー…ありません。

高さ…ありません。

技術…ありません。

そんな無い無い尽くしの自分たちを十分過ぎるほど知っているんです。

それなのに、そんな彼らがどんな試合をしたと思います?

2戦目で見せたプレー。

まぁ何も生まれてこない無駄な時間でした。

だって、上手くこなそうとプレーしていただけなんですから。

何もないのに、上手くこなしてやろうと…。

勝負に向き合った選手はゼロ。

そりゃ選手同士の言い合いなんて生まれやしません。

ユニホームだって、一つの汚れも出来やしませんでした。

これほど「何にも伝わってこない試合」も珍しいもんだわ。

と言うことで、後半の早くに2年生を全員ベンチへ。

不貞腐れてましたねぇ。

未だに気付かないから、今こうなんですよ。


そして今日の予選リーグ最終戦。

試合前に2戦目で感じたことを伝えました。


何かが新しく生まれるっていうのは、必死に掴み取ろうとした時ですよ。

今ある武器とも言えない小さな武器で、上手くこなそうなんて、それは誤魔化しにしか過ぎない。

何も生まれない、事の顛末が初めから分かっちゃう物語です。

簡単じゃないんです。掴み取るって。勝つって。成功させるって。

喜び。それもそこから生まれるんです。

無い無い尽くしで良いんです。

だからこそ、必死に勝負に挑むんです。

必死に勝負に喰らい付くんです。

丸裸で勝負に挑むんです。

必死の形相が不細工だろうが、姿が不恰好だろうが、

そこから自分でも想像しえなかった新しいものを生むのです。

それが勝負の世界の醍醐味なのです。


そんな話だったでしょうか。

スタメンも大幅に変えました。1年生が殆どスタメン。

それには色んな意図があるんですが、この件はいつか話をしてあげるとしましょう。

さて試合の方。前半いきなり3失点。おまけにオウンゴールで4失点目。

まぁ全てパーソナルミスなんですが、こんなの想定の範囲内。

私、正直失点する度にウキウキしてましたよ。

ここから逆転したら最高じゃないですか!って。良い舞台じゃないかって。

勝負するんですよ!ってハーフタイムにも伝えました。

後半、本当に色んなものが見れましたね。

必死に勝負に挑んでいた選手。

やっぱり生まれたんですね。ちょっと感心しましたもん。

お前にこんな力があったのかって。

もちろん得点も生まれましたよ。

優勝したかのように喜んでました。

そうなんですよ、ただの得点じゃなかったもん。

必死に必死に勝負に挑んでいった中での、喉から手が出るほど欲しかった得点。

感動的だっただろうね。

結果的には1-5で負けました。

全員が全員、新しいものを生めたわけじゃないし、その土台にまだ立てない子もいます。

でもね、何かが生まれてくるって楽しいじゃない!嬉しいじゃない!

少しでもそのことに気付けたり、感じることが出来た選手が増えてくれれば、それだけでOKです。


無い無い尽くし。

それでも、新しく生まれくるものがある。

目に見えなくとも、ちゃんと伝わってくるもの。

何かが生まれるって楽しいじゃない!

何かが生まれるって嬉しいじゃない!

何かが伝わるって勇気になるじゃない!

掴み取るって簡単じゃない。

でも、だから、想像を超えられる。


落胆し肩を落とす君が今いるとすれば、足元を見つめず、前を見ながらもがけばいい。

もがいて、もがいて、もがき続ければいい。

それが一番みんなに伝わり、それを感じたみんなに何かが生まれる。

君は新しい何かを生んだんだ。

「OK!」


by paris