やはりというか。

自立心があったり、自立した子は、どんどん上手くなっていくんですね。

特にU-15年代は、関わり合いも多くなってきますし、難しくもなってきます。

問題を察知する力もそうですが、その課題を克服していく力も自分で見つけようとします。

指導者にとっては、一つ言ったことが二つにも三つにも返ってくるような有難い状況です。

ですから、時間の長短はあれども経験が着実に力へと変わっていくんですね。

逆を言えば、自立が出来ない、出来ていない子は、非常に時間が掛かります。

前者と比べて明らかにその力が薄くて弱いのです。

「自立をしなさい」

U-12年代から指導者によく言われていることだと思います。

自立を促すためにこんなことをやらせてます、あんなことをさせてます、等々。

自立してます的なパフォーマンスもあるかもしれませんが、

指導者もあの手この手で子供の自立を促しながら、同時に保護者へも発信していることでしょう。


U-15で長年子供たちを見ていますが、自立心の薄い子には傾向があるように感じます。

ひとつは、コミュニケーション能力が低いということ。

論理的に物事考えたり、発信していく作業が少なく、与えられるのを待つことが多いようです。

ふたつめは、他者の目を伺うということ。

特に指導者と親の目を気にすることが多く、評価の対象が他者に依存することが多いようです。

他にも挙げられる部分はありますが、大きな部分ではこのふたつが顕著です。

「サッカーと自立心を同時に向上させる」

非常に難しいアプローチに変わってきますし、時間も非常にかかるんですね。


ある選手にチームへの伝言を頼みました。

するとその選手は私の前でチームメイトへ「○○してだって」と三人称で伝えました。

U-15にもなって、自分のこと自分たちのこととして消化できないことに驚愕しました。


みんな頑張ってます。一生懸命練習して上手くなろうとしています。

でも、そこに自立心があるかないかで、その差は非常に大きなものへと変わっていくのです。

同じ頑張りだとしても、大きな差を生まれる。

これが現状なのです。

指導者が、サッカーを通して自立心を促す機会なんて極々限られた時間しかありません。

「自分でやりなさい」が全ての魔法の手法でもないでしょう。


私たち大人が子供たちの夢をサポートするのであれば、

自立の心を芽生えさせるキッカケを根気強くアプローチしながら、見守ることが必要なのでしょう。

魔法を期待したり、魔法を欲する人がいます。

種を蒔き、芽になる瞬間を待つ。

時間をかけてこそ生まれるものなのでしょう。



最終的には、信頼と愛情があれば生まれると信じてます。



by paris