対戦チームのあるU-10選手に試合中聞いてみたんです。

君のマークしてるこの選手ってどう思う?怖いと思うか?

「全く怖くないです」

そういうことらしいです。ちゃんと伝えてあげました。

そしたら、なにクソって向かって行ってました。


A君の攻撃 → B君のダメージ0 → B君の反撃 → A君逃亡。

これサッカー選手とって致命的。

怖い選択、怖いスピード、怖い攻撃、怖い守備。

武器なんて買えないし、そんなもの存在してない。

生身の身体とハート、そして頭脳を磨き上げることでしか怖さは生まれない。

磨き上げる場所は当然普段のTR。

相手の心臓をえぐり取ろうとするのか、それとも手の甲か脛あたりを叩くのか。

反撃された瞬間の身体の反応なんか見ると一目瞭然。

身体を捻りながら足先でチョンって防御姿勢とるようだったら最悪。

そりゃ「全く怖くないです」って思われるよね。

ダメージ100やれる訳じゃなくても、出来る最大限のダメージは食らわせたいよね。

間違っちゃいけないのが、何かがあるからダメージを与えるんじゃなく、

心臓えぐり取ろうとするからダメージになるということ。

その意識が根底になければ、TRを幾らしたってお飾り程度。

お人形さんを作るようなもんです。


素晴らしい技術・素晴らしい戦術・素晴らしい身体能力…。

取扱説明書・支え・励まし…。

色んなものが用意されて初めてそれが覗くのだとしたら、どこからもプロは生まれない。

TRは誤魔化しが利かない。

ダメージを受けないためにTRするのか、ダメージを与えるためにTRするのか。

防御姿勢をとってしまう自分がいるのだとしたら、人形になりたいかと自分に問えばいい。

誰かにしかない特別な力でもない。

身構える癖がそれを阻害しているだけ。

ダメージ100受けたとしても、死にやしない。

それよりも、自分の出来る限りのダメージを食らわせるんだ。

その瞬間に0は生まれない。

「まだ怖くない」そう言うんだろう。

0を積み重ねても0。

1を積み重ねたら。

TRは嘘をつかない。


by paris