昨夜はサントリーで、ヴァイグレ 読響を聴きました。
ウェーベルン《夏風の中で》、モツ Pf協12 KV414(w/ダン・タイ・ソン)、シェーンベルク《ペレアスとメリザンド》。
京都・大津旅行から帰った翌日で疲れが残っていましたが、行って良かった。
一風変わったウィーン・プロ。
読響は16型。
コンマスは林さん、隣に戸原さん。
ウェーベルン《夏風》はウェーベルンがシェーンベルクに弟子入りする前の1904年作曲。
冒頭に弱音で奏でる、漠々たる静けさが印象に残る。
音楽は次第に色彩感を増し、RS張りのゴージャスな響き。
夕日が大地をオレンジ色に染めるよう。
夕映えは一瞬。
やがて日は沈み、静けさが戻って来ます。
そんなことを思いながら、読響の美しい演奏を聴きました。
2曲目はダン・タイ・ソンを迎えて、モツのKV414。
オケは8型に縮小。
ダン・タイ・ソンは1958年生まれ、来月の誕生日で66歳。
老け込む年ではないけど、彼のピアノは懐かしい響き。
昔を回想するような趣きがあります。
第2楽章に彼の美質がよく出てました。
チャーミングな両端楽章もどこか寂し気。
アンコールはショパンのイ短調ワルツ(Op. posth.)。
夕映えにも通じる儚さ。
同じメロのリフレインなんだけど沁みる。
1stの岸本さんが涙を拭ってました。
休憩後はシェーンベルクの《ペレアス》。
1902~03年に作曲、1905年初演。
1曲目のウェーベルン《夏風》とほぼ同時期。
オケは16型、Hp4台、Timp2組を含む大編成。
交響詩ですが、これはもう言葉の無いオペラ。
ライトモティーフを頭に入れておけば、楽しく聴けます。
ヴァイグレは気魄漲るダイナミックな指揮で、音楽を前に進めます。
最後まで飽きずに聴けましたが、特別な感銘は受けず。
万全な体調で聴きたかった。