昨夜は武蔵野小ホールで、レオンハルツベルガー(Manuela Leonhartsberger)のリサイタルを聴きました。
共演はみどり・オルトナー。
前半がリート、後半がオペラ/オペレッタのアリア。
曲目は以下の通り(当初発表から一部変更)。
リスト : 3人のジプシー、汝マールリングの鐘、トゥーレに王がいた
シュベ:死と乙女、丘へ登る若者、子守歌、小人
ドヴォ:《ジプシーの歌》(全7曲)
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JSⅡ《こうもり》より オルロフスキー公爵のクープレ「私はお客を招くのが好き」
モツ《フィガロ》より ケルビーノのアリア「恋とはどんなものかしら」
RS《ばらの騎士》より オクタヴィアンのモノローグ「あなたは素晴らしい」
ビゼー《カルメン》より カルメンのボヘミアン・シャンソン「シストルムの鈴が鳴る」
シュトルツ《プラターの春》より 「プラーター公園は花盛り」
《春のパレード》より 「グラス一杯のシャンペンで充分」
JSⅡ《踊り子ファニー・エルスラー》より 「ジーヴェリングのリラの花」
シュトルツ《絹を纏ったヴィーナス》より 「悲しみと喜びの歌をヴァイオリンで」
楽しかった!
前半のリートは約50分、後半のアリアは約30分。
途中にピアノだけの演奏を挟むことなく、歌いっ放し。
しかも、全て暗譜!
レオンハルツベルガーはオーストリア出身のメゾ。
初めて聴く歌手です。
年齢は不詳ですが(中年?)、気品を感じさせる佇まい。
声はリリカルで透明感があり、発声に癖が無い。
前半のリートと後半のアリアでは、響きの作り方が違う。
どちらも良かったですが、リラックスして響きを解放した後半のほうが好み。
オルトナーのピアノが些か大味で、リートの味わいを損なっていたのが惜しい。
後半のステージでは、シャンパンのボトルとグラスを載せたテーブルが用意されます。
時々グラスを持って歌い、寛いだ雰囲気を演出。
オルロフスキー、ケルビーノ、オクタヴィアン、カルメンとキャラの違う歌を表情豊かに歌います。
客席を乗せる術も心得ていて、カルメンのジプシーの歌では大いに盛り上がりました。
最後は自身の故郷ウィーンに因んだ曲をいくつか。
楽しみにしていたシュトルツは、滅茶良かった。
凄く幸せな気分。
アンコールは2曲。
シューベルト「音楽に寄せて」とジーンツィンスキー「ウィーン、わが夢の街」。