昨夜はサントリーで、エッシェンバッハ N響のオール・シュマを聴きました。
前半は《ゲノヴェーヴァ》序曲とVc協(w/ソルターニ)、後半は交2。
N響は16型(Vc協は14型)対向配置。
コンマスは前半が郷古さん(サイドに川崎さん)、後半は入れ替わって川崎さん(サイドに郷古さん)。
楽しかった!
スキンヘッドの怪人は84歳。
年齢相応に足取りは重い。
指揮はコンパクトですが、音楽のスケールが大きい。
N響の反応も何時になく俊敏。
特に良かったのが、後半の交2。
エッシェンバッハは暗譜で指揮。
コンマスの川崎さんは腰を浮かして、オケを熱く牽引。
Va首席の村上さんも、いつものように動きが激しい。
弥が上にも目立つ二人ですが、浮いた感じは皆無。
N響の弦全体の熱量が前半より一段と上がった感じ。
第1楽章冒頭のTpと弦の響きが気高い。
木管も神々しい美しさ。
その後はリズミックで快活な音楽になりますが、音が生き生きしてます。
第2楽章のスケルツォは中間部のトリオが美しい。
特に、2番目のトリオで讃美歌風のメロを弦、木管と歌い継ぐところ。
クリアで立体的な響きが天国的!
第3楽章は滅茶美しい。
Obの𠮷村さんを始め、木管の高貴な音が堪らない。
演奏後にエッシェンバッハが指揮台を降りて、木管の各首席に握手を求めたのも納得。
第4楽章はリズミックでジョイフルなアレグロ。
N響が一体となってうねり、高揚感があります。
後半に現れるコラール主題は、ベト《遥かなる恋人に》Op.98 第6曲からの引用。
幸福感に包まれて終演。
2番は好きな曲ですが、この曲の良さを改めて実感しました。
これを機に2番の人気が高まって演奏機会が増えて欲しいです。
後半が良過ぎた所為か、前半の印象はやや薄い。
《ゲノヴェーヴァ》序曲はロマンティックで気品があります。
N響の弦が美しい。
4本のHrも良い響きで、深い森を連想させます。
Vc協のソルターニは繊細で柔らかい音。
ちょっと端正過ぎる気も。
第2楽章でしみじみ歌うところは沁みました。
アンコールはペルシア民謡に基づく自作で、Vcセクも一緒に演奏。
エッシェンバッハのシュマ、気に入りました。
そして、サントリーで聴くN響はやっぱり良い。
Bプロは会員を辞めるつもりでしたが、迷う。