東京春祭の公式サイトに、ムーティと鈴木さんの対談が出てます。

 

これが興味深い内容で、《アイーダ》という作品をムーティがどう捉えているかを教えてくれます。

 

「《アイーダ》というと100頭もの象が登場したり、200人ものエキストラが出たりする壮大な見世物のように捉えている人が多いと思うのですね。第2幕の「凱旋の場」が最高だと思っている人が多いと思いますが、なぜ「凱旋の場」が作られたかというと、それはスエズ運河が開通したことへのお祝いの気持ちもあったからでしょう。ですが、この作品は室内楽の要素が強いオペラです。オーケストラも重厚というよりも、モーツァルトやシューベルトに近い。「凱旋の場」を除けば、2人か3人の対話で成り立っている作品なんですよね。ヴェルディの中でも特に洗練された作品と言っていいと思います。」

 

この記事を読んだのは昨日の演奏を聴いた後ですが、「室内楽の要素が強いオペラ」を実感させる演奏でした。

 

ムーティがやりたいことを遠慮なしにできるのが、春祭オペラ。

 

また、ムーティはイタオペを歌手のショーにすることを最も嫌う。

 

「世界中でイタリア・オペラというと、大きな声でもって叫ぶようなイメージがあるでしょう。モーツァルトとかR.シュトラウスとかワーグナーのオペラの演奏では、作曲家に対する尊敬の念が失われていないのに。しかし残念なことにイタリア・オペラというと、いまだ歌手たちのショーのような観点から見られてしまいます。私は60年もの間、この大変な戦いに挑んでいます。イタリア・オペラはそうじゃない!」

 

昨日アイーダ役を歌ったシーリは線が細く、声が出てなかったけど、ムーティの指示で敢えてそうした?

 

いや、シーリは単に不調だったのだと思う。

 

4/20の2日目はシーリ本来の歌を聴かせて欲しいです。

 

 


にほんブログ村