昨夜はサントリーで、ジャコ 読響を聴きました。

 

プロコ 組曲《オレンジ》、ラヴェル Pf協(w/小曽根)、プーランク 組曲《典型的動物》、ヴァイル2。

 

凝ったプロで、指揮が注目のマリー・ジャコ(Marie Jaquot)。

 

楽しかった!(ラヴェルを除く)

 

ジャコは1990年パリ出身の新鋭。

 

現在、ウィーン響首席客演指揮者。

 

今年夏にデンマーク王立劇場(Royal Danish Theatre)首席指揮者に、更に26年にはケルンWDR響首席指揮者に就任予定。

 

文字通り、ライジングスター。

 

ジャコが指揮台に立つと、背中からオーラを感じます。

 

プロコ《オレンジ》は引き締まった響きで小気味好い。

 

有名な第3曲の行進曲も楽しいけど、第5曲の繊細な美しさが印象的。

 

ラヴェル Pf協のソリストは小曽根さん。

 

ラヴェル(小曽根編曲)といった感じで、やりたい放題。

 

小曽根さんを聴きたい人には楽しいと思いますが、ラヴェルを聴きたかった。

 

アンコールはCb首席の大槻さんを引っ張り出して、二人でエリントンのTake the A Train。

 

常套という気もしますが、これは楽しかった。

 

会場もラヴェルより沸きました。

 

でも、本編よりアンコールのほうが受けるってどうなの。

 

休憩を挟んで、プーランク 組曲《典型的動物》(Les animaux modeles, 日本語の曲名は読響に従う)。

 

全6曲。

 

第1曲「夜明け」からプーランク節が美しい。

 

カンブルランの薫陶の賜物か、読響はフランス音楽も上手い。

 

第2曲以降もカラフルで軽妙洒脱な響き。

 

第4曲「死と木こり」の美しさは格別(Obソロは荒木首席)。

 

最後の曲は、ヴァイルの交2。

 

珍しい曲ですが、ジャコはhr響とも演奏してます(動画)。

 

第1楽章のリズム音型に続く、Tpの葬送ファンファーレはマラ5を連想させます。

 

木管の活躍が目立ち、トリオでCl、Fl、Ob&Hrと歌い継ぐところが印象的。

 

終盤のObソロ(荒木)は短いけれど、ノタルジアを掻き立てるもの。

 

第2楽章は重苦しいリズム音型で始まり、不穏な空気が全体を支配。

 

TpとTbが吹くフレーズがミヨーっぽい。

 

終盤のFlソロ(倉田首席)が美しい。

 

第3楽章は華やかな木管アンサンブルに続く、昭和歌謡的な主題が耳に残る。

 

ジャコが振ると洗練されて聴こえるから不思議。

 

唐突に始まる行進曲は、スネアこそ登場しないけどプロコっぽい。

 

音楽が次第に疾走して狂乱するコーダもそう。

 

ジャコは3/16&3/17の土日マチネーで、ベトPf協5《皇帝》とブラ4を振ります。

 

聴けなくて残念。

 

 


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