昨夜はTOCで高関 シティの定期を聴きました。
曲目はシベ《タピオラ》とマラ5。
コンマスは荒井さん。
首席Vcの長明さんは今月末で退団。
昨夜が最後の定期。
好きな奏者だったので寂しい。
さて、感想。
後半のマラ5が滅茶楽しかった!
シベ《タピオラ》はシベが書いた最後の大きな管弦楽作品。
シンプルで凝縮された音楽という点で、交7に近い。
オケの熱量が高く、濃厚なシベ。
ただ、この曲ではもっと神秘的で、脆くて儚い響きが欲しい。
高関さんのシベは(《タピオラ》に限らず)立派過ぎる印象。
休憩後のマラ5は高関さんの拘りと仕掛け満載で、面白い!
使用楽譜は、国際マーラー協会新全集版 クビーク校訂2002年版。
第1楽章の葬送行進曲のリズムから拘りを示す高関さん。
耳タコのフレーズも新鮮な気持ちで聴けました。
松木首席による葬送のファンファーレ、良かった。
第2楽章は濃厚でロマンティック。
長明さんのVcが一際味わい深い。
シティは充実した響きで隙が無い。
演奏後、高関さんはグーサインを出してました。
第3楽章ではHrの谷さんが高関さんの横に移動。
もともとHr協的な楽章ですが、文字通りHr協といった感。
谷さんは堂々として朗々と吹きます。
滅茶カッコいい!
痺れました。
音のバランス的には違和感があるものの、オケの中のHrがエコーのように聴こえ、立体的な音響はこの配置ならでは。
谷さん、首席奏者でないのが不思議(シティのHrは首席不在)。
第4楽章のアダージェットでは、Hpが2台(1st 奥田、2nd 三谷)。
ユニゾンで弾くのは大変そうですが、2台使う効果は覿面。
第5楽章はジョイフルで生き生きした演奏。
マラ5に感動してしまった。
今年のベストコンサート候補。