武満の琵琶、尺八とオケのための作品、《ノヴェンバー・ステップス》。
1967年11月9日、小澤指揮 NYフィルと鶴田錦史(琵琶)、横山勝也(尺八)の独奏で世界初演。
写真左から、小澤征爾、武満徹、鶴田錦史、横山勝也。
写真からも分かるように、初演時に鶴田さんは56歳ですが、横山さんは33歳という若さ。
NY初演は大成功を収め、その後、《ノヴェンバー・ステップス》は世界各地で演奏されました。
再演回数は数百回(!)に上るそう。
再演でも鶴田さんと横山さんが独奏を務め、2人の演奏がスタンダードになります。
その鶴田さんは1995年に、横山さんも2010年に死去。
現在、《ノヴェンバー・ステップス》が演奏されることは稀。
明日の読響定期で演奏されます。
指揮は山田さん、琵琶は友吉鶴心さん、尺八は藤原道山さん。
友吉さんは58歳、藤原さんは51歳。
山田さん曰く、
「(初演時の)二人の独奏者は、武満さんの別荘に何度も通い、鶴田錦史さんは武満さんの別荘の隣に別荘を買って住み込みまでして、3人で何か月もかけて創作したといいます。まさに死に物狂いで準備して、初演のためにアメリカに渡ったのです。」
明日は初演当時の熱気が聴けたら嬉しい。