来月の読響定期で、諸井三郎(1903-1977)の交3が演奏されます。
指揮は山田さん。
諸井3を生で聴くのは、2017年9月のサントリー・サマーフェス以来。
そのとき演奏したのは、下野 東フィル。
諸井が交3を作曲したのは、1943年4月~1944年5月。
太平洋戦争の敗色濃厚となった時期。
全3楽章で、各楽章に副題が付いてます。
第1楽章 「静かなる序曲-精神の誕生とその発展」
第2楽章 「諧謔について」
第3楽章 「死についての諸概念」
厨二病っぽい副題で若干退く。
第1楽章はフランク風、第2楽章は軍楽風、第3楽章はブル風。
印象的なのは、第3楽章。
絶望的な精神状況を示す暗い音楽で始まりますが、程なく薄明かりが差し、Tpのファンファーレが鳴り響きます。
半音階的なフガートが幻想的な雰囲気を醸し出す中、突然慈愛に満ちたコラールが降り注ぎます。
ここは一度聴いたら忘れられない。
動画は交3 第3楽章より(2'15"~を聴いてみて下さい)。
さて、3/8の読響の中プロは、コルンゴルトのVn協。
当初予定のファン・デル・アー(b.1970)のVn協から変更。
コルンゴルト(1897-1957)は、諸井と同世代。
Vn協(1945)の作曲時期も1年しか違わない。
良い選曲だと思います。