アダムズの《ハルモニウム》、良い曲です。
曲名が《ハルモニーレーレ》(1985)と似てますが、全くの別物。
《ハルモニウム》(1980)は、合唱とオケのための作品。
3部構成で、ジョン・ダン(第1部)とエミリ・ディキンソン(第2&3部)の詩に音楽を付けたもの。
エミリ・ディキンソン(Emily Dickinson, 1830-1886)は無名のまま生涯を終え、死後に認められた米国の詩人。
今では米国を代表する詩人とされ、人気も高い。
映画にもなりました(観てません)。
アダムズが選んだのは、“Because I Could Not Stop for Death”と“Wild Nights”の2篇。
前者は「死」が馬車で迎えに来て、ゆっくり墓(House)に向かうという詩。
アダムズの音楽は静謐でとても美しい。
後者は「あなたと一緒なら嵐の夜も贅沢(Were I with thee/Wild Nights shoud be/Our luxry!)」で始まる短い詩。
詩のストレートな表現そのままに、アダムズの音楽も激しい。
そして、滅茶カッコいい!
《ハルモニウム》、とても良い曲ですが、実演で聴いたことがありません。
昨年10月に、トレヴィーノ 大フィルが《ハルモニウム》を演奏する予定でしたが、コロナで中止。
聴きたかったな。