[lunch #02] 想像力の足りない軽さ | What a Wonder-full World! -道玄坂で逢うならば-

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シブヤの片隅から見える、不思議なコト、ステキなデキゴトなどなどを、シェフのきまぐれサラダ風にヌーカイヴ。

なお、「ヌーカイヴ」とは、「アーカイヴ」の親戚のようなモノです。

 今日、おひるに行ったのは、ヴェトナム料理のお店。


 ヴェトナム料理、大好きなんですよ。 『フォー』 とかね、『生春巻き』、青パパイヤのサラダとか、えびのすり身のトーストとか。 『はす茶』 も好き。 ヴェトナム・コーヒーは、あんまり……。 コンデンスド・ミルクをたっぷり入れるのがヴェトナム流のよう(?)なのですが。 私は、コーヒーはブラックが好きです……。


 さて、このお店、渋谷 PARCO にも支店があるそうなのですが。 散歩がてら、あえて遠出をして代官山店 へ。 いわゆる閑静な住宅街にポツンとある、『隠れ家的』 お店といった感じ?


 いざ到着し、注文、ですが。 初めてのお店だし、遠出してしまったので、一番お手軽 かつ すぐに出てきそうな、平日限定 「ビジネス・ランチ・セット」 (980円) なるものを。


 生春巻き、メイン料理、ジャスミン茶、デザートがつきます。 メインは、フォー (お米の麺の汁そば) 四種のうちいずれかか、チャーハン。 ここは、迷わずフォーで。 海鮮、魚、鶏肉、牛肉……とあるなかの、『海鮮』 にしてみました。


(本当はね、フォーに一番合うのは鶏肉じゃないか、と強く信じているのですけどね。 ただいま、肉断ち中なので……)


 そのうち、まさに、二人組の 『ビジネス・マン』 がご来店。 私の隣のテーブルに着席されました。


 やっぱり 『ビジネス・ランチ』 を頼むのかしら? と思いつつ、耳をそばだてていると、どうやら、まさしくそのご様子。


 若い方の人が、お店の人に、「海鮮のフォーと、魚のフォーって、どうちがうんですか」 と、たずねる声が聞こえてきました。


 ――どう、って、そりゃあ、海鮮のフォーは海鮮 (海の幸~) が入っていて、魚のフォーは魚が入ってるに決まってんじゃん、と、ココロのなかでつぶやくワタシ。


 お店のかた (おそらく日本人ではナイ) は、いきなりふられて、きょとんとしながら、「エ? エエ、海鮮ハ seafood デス。 魚ハ、魚デス」 と返事。


「え? でも、魚もシーフードですよね? いったいどうちがうんですか?」


「海鮮ハ、cuttlefish (イカ)、shrimp (海老)、デス。 魚は、fish デス……」 ――ツタナイ英語 & 日本語で、いっしょうけんめい、説明する店員さん。


「え? じゃあ、海鮮には、魚は入ってないの? 海鮮なのに?」 ――それでも、しつこく、たずねるビジネス・マン……。 でも、結局、「ん~、じゃあ、鶏肉で!」


 ――って、さんざん訊いといて、鶏肉かよっ! と、ココロのなかでツッコむワタシ……。





 「海鮮」 と 「魚」 のちがい、なんて。 ちょっと考えればわかりそうなものなのに。 あえて、「海鮮」 と 「魚」にわけてあるのなら、「魚」 には 「魚」 のみ、「海鮮」 には 「魚」 以外の海の幸 (もしくは、魚を含む海の幸) が……って、私はすぐにそうだと想像しましたけれど。 ……っていうか、そこまでコダワルことかしら? というのが正直な感想……。


(『マグロ丼』 と 『海鮮丼』 のちがいみたいなモノですかねえ? 『マグロ…』 には、鮪のみ。 『海鮮…』 には、いろいろ入っていますね)


(『ヌード』 と 『ヘアヌード』 のちがいみたいなモノ?! ヌードはヌードだけだけど、ヘアヌードには…… (略) )




 こういう人って、たとえば、私が 「肉を食べない」 と言うと、「え? じゃあ、魚も食べないわけ? 魚だって肉だよね? それから、スープとかで、肉から出汁をとったものはどうなるわけ?」 とか訊いてくるのかしら……。


 私が、「菜食主義者です」 と言えば、動物性たんぱく (肉、魚、卵、乳製品など) は一切口にしないということになるだろうけれど、わざわざ 「肉は食べない」 と言っているのだから、「肉」 (meet) のみを控えているとわかってくれそうなものだ、とか勝手に期待しているのですけれどね。 すぐにそれとはわからなくても、私がそうだと説明すれば、そうなのかと納得してくれるのを期待していますが。 さっき店員さんにたずねていたみたいに、しつこく訊いてきたりするかしら……。 「なんで魚は良くて、肉はだめなわけ?」 とかって……。 イヤ~ン。




 こういう、想像力の乏しい人がカレシでなくて、良かったワ……と思いながら、海鮮のフォーをおいしくいただく、ランチタイムでございました。




(今日は、ちょっぴり毒舌でお届けしました。 ……それはいつもかも???)











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存在の耐えられない軽さ