イタリア人デザイナーから学ぶこと | ヨーロッパアクセサリーショップバイヤー日記

イタリア人デザイナーから学ぶこと

イタリア人ジュエリーデザイナーNADIAと知り合ってすでに4年くらいたつ。

NADIAは、ミラノのおしゃれなショップがたちならぶエリアで、ジュエリー店

を30年以上やっている。この4年の間、ミラノに行く度にNADIAと会って、い

ろいろな話をしてきたが、彼女は、いろいろな面で人と違うところが多く、話

を聞くたびに驚いたり感心したりする。


NADIAはいつも休むひまなく働いている。月曜から土曜日は、ショッ

を開けているので、そこにいる。夜はジュエリー製作。そして、週末

は、遠出。土曜の夜に店を閉めた後、車を運転して、カンヌまでいって

しまう。日曜日はゆっくりすごして、月曜の朝に車でミラノに帰ってきて

そのまま店を開ける、というような、まねできないようなタフなスケジュ

ールで動いているのだ。

彼女は、どんなに忙しくても、生活に潤いを残す時間を大切にしてい

という印象がある。それは、彼女のお父さんの影響が大きいようだ。
お父さんは、国際線のパイロットだったそうだ。常に世界中を飛び回

る仕事。忙しい仕事で、家をあけることも多かったのであろうと想像

できる。しかし、家族と一緒のときも、とにかくアクティブな人だったら

しい。たとえば、家で家族団らんして、「コーヒーでも飲もうか。」となっ

たとき、普通であれば、お母さんがコーヒーを入れてリビングでくつろ

ぎながら飲むであろう。しかし、NADIAのお父さんは、コーヒーを飲も

う!と思い立つと、家族みんなをつれて、車を飛ばし、隣の国のスイ

スまでいってスイスのカフェでコーヒーを飲む、というような調子だった

そうだ。

その行動力、生活を楽しもうという姿勢にはあこがれるが、実行する

となると難しい。だが、NADIAの話を聞いていると、彼女がそういった

生活スタイルを自然にやっているのを感じるし、また、それが、きっと

彼女の家族のスタイルなのだろうなとも思う。


私は、NADIAによくいわれるのが、「ミラノから電車で30分もいけば

美しい場所がたくさんあるのだから、時間をとって、行くべき。」という

こと。確かに、一日出張に時間をとって、イタリアの田舎町にいったら

楽しいだろうな、と思うのだが、いつも、時間がなく、また次回に、と

思って帰国するのだ。


だが、このことは、考え方というか、人生に対する姿勢、という

ようなものに関わった重要なことだと思う。

忙しくても、新しい経験-エクスペリエンス-を得るために、常に、積極

的に自分から動いていかないといけないのだと思う。それは、きっと、ち

ょっとの時間のやりくりと行動力でできることなのだ。