ネタ切れなので情報募集しています。

 

 

【3人のエポニム】

CYKアルゴリズム

(構文解析におけるアルゴリズム。ジョン・コック、Daniel Younger、嵩忠雄にちなむ。嵩忠雄はアジア人初のクロード・E・シャノン賞を受賞している。)

 

WKB近似

(シュレディンガー方程式の半古典論的な近似解法の一つ。グレゴール・ウェンツェル、ヘンリク・クラマース、レオン・ブリルアンにちなむ。ブリルアンは「ネゲントロピー」を命名したことで知られる。)

 

KKT条件

(非線形計画法における条件。ウィリアム・カルシュ、ハロルド・クーン、アルバート・タッカーに由来する。タッカーは「囚人のジレンマ」の考案者として知られる。)

 

TYK式無線電話機

(世界初の実用無線電話機。鳥潟右一(とりがた/とりかた・ういち)、横山英太郎(よこやま・えいたろう)と北村政治郎(きたむら・まさじろう)の三人のイニシャルに由来する。)

 

ククルイニクスイ(Kukryniksy)

(クプリヤノフ(Kupriyanov)、クルイロフ(Porfiri Krylov)、ソコロフ(Nikolai Sokolov)の3人のメンバーの名前にちなむロシアの風刺作家集団。処女作は『若い詩人や作家の友情的漫画』。ゴーリキーの『母』などの挿絵を手掛けた。)

 

THO理論

(銀河系内の星の種族と進化の関係を議論した理論。武谷三男(たけたに・みつお)、畑中武夫(はたなか・たけお)、小尾信彌(おび・しんや)の頭文字にちなむ。元素の起源に関してはのちに発表される「B2FH理論(4人のエポニム)」にまとめられた。)

 

FKNメカニズム

(ベロウソフ・ジャボチンスキー反応(BZ反応)を説明する機構。リチャード・フィールド、エンドレ・コロス、リチャード・ノイエスの頭文字にちなむ。BZ反応とは、セリウムイオンを触媒とし、臭素酸によりマロン酸を酸化する化学反応のこと。)

 

BCS理論

(超伝導の理論。ジョン・バーディーン、レオン・クーパー、ジョン・ロバート・シュリーファーの頭文字にちなむ。3人は1972年のノーベル物理学賞を受賞している。)

 

コルモゴロフ・アーノルド・モーザーの定理

(略称「KAM定理」。エネルギーが保存される系における振動は、その系に微弱な摂動が与えられても継続するという定理。)

 

カーン・インゴルド・プレローグ順位則

(略称「CIP順位列」。IUPAC命名法に基づいて化合物の立体配置を決める際に使用される規則。)

 

メドヴェーデフ・シュポンホイアー・カルニク震度階級

(略称「MSK震度階級。「無感」から「景色が変わる」までの12段階で分けられる、ロシアなどで用いられている震度階級。)

 

アインシュタイン=ポドルスキー=ローゼンのパラドックス

(略称「EPRパラドックス」。量子力学の量子もつれ状態が局所性を破るので、相対性理論と両立しないのではないかというパラドックス。)

 

NHK反応

(塩化クロム(II) を用いるハロゲン化アルケニルなどとアルデヒドの化学反応。高井和彦(たかい・かずひこ)、檜山爲次郎(ひやま・ためじろう)、野崎一(のざき・ひとし)から名前がついた。)

 

RSA暗号

(素因数分解を利用して作られた公開鍵暗号。ロナルド・リベスト、アディ・シャミア、レオナルド・エーデルマンから名前がついた。3人は2002年のチューリング賞を受賞。)

 

DAT号(ダット号、脱兎号)

(日本最初期の自動車。田健治郎(でん・けんじろう)、青山禄郎(あおやま・ろくろう)、竹内明太郎(たけうち・めいたろう)から名前がついた。田健治郎の祖先には廃人の田捨女(でん・すてじょ)がいる。)

 

ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群

(プリオン病の一種。Josef Gerstmann、Ernst Sträussler、Ilya Scheinkerにちなむ。)

 

シャルコー・マリー・トゥース病

(病気。ジャン=マルタン・シャルコーは「パーキンソン病」の命名者として知られる。)

 

シャーマン・モリソン・ウッドベリーの公式(Sherman–Morrison–Woodbury formula)

(逆行列に関する定理。日本語では「逆行列の補助定理」「逆行列補題」という。)

 

Soave-Redlich-Kwongの状態方程式

(気体の状態方程式の一種。)

 

Benedict-Webb-Rubin方程式

(気体の状態方程式の一種。)

 

ヘル・ボルハルト・ゼリンスキー反応

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ホーナー・ワズワース・エモンズ反応

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フリッツ・バッテンバーグ・ビーチェル転位

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【4人のエポニム】

サリン

(毒ガス。シュラーダー (Gerhard Schrader)、アンブローズ(Otto Ambros)、リッター (Gerhard Ritter)、フォン・デア・リンデ (Hans-Jürgen von der Linde) の名前から取られた。)

 

ベス・ズミノ・ノヴィコフ・ウィッテンモデル

(アフィン・カッツ・ムーディ代数が解となるような単純な共形場理論モデル。ユリウス・ヴェス、ブルーノ・ズミノ、セルゲイ・ノヴィコフとエドワード・ウィッテンにちなむ。)

 

RKKY相互作用

(金属中の伝導電子のスピンを介して行われる局在スピン同士の相互作用。マルヴィン・ルーダーマン(Malvin Avram Ruderman)、チャールズ・キッテル、糟谷忠雄(かすや・ただお)、芳田奎(よしだ・けい)にちなむ。)

 

BBDO社

(米国の広告代理店。4人の設立者にちなむ。ここの社長だったアレックス・オズボーンがブレイン・ストーミングを提唱した。)

 

B2FH理論

(恒星内部の元素の起源に関する理論。バービッジ夫妻、ウィリアム・ファウラー、フレッド・ホイルの頭文字がついた。)

 

ポンテコルボ・牧・中川・坂田行列

(略称「PMNS行列」。ニュートリノ振動に関する行列。ブルーノ・ポンテコルボ、牧二郎(まき・じろう)、中川昌美(なかがわ・まさみ)、坂田昌一(さかた・しょういち)にちなむ。)

 

デリャーギン・ランダウ・フェルウェー・オーバービーク理論

(略称「DLVO理論」。疎水コロイドの安定度に関する理論。シュルツ・ハーディの法則を理論的に裏付ける。ボリス・デリャーギンはポリウォーターの発見者。レフ・ランダウは1962年のノーベル物理学賞受賞者。)

 

ヤルコフスキー・オキーフ・ラジエフスキー・パダック効果

(いびつな形状の天体が、太陽から受ける放射圧と天体表面からの熱放射の不均一によってトルクが生じ、自転速度が変化する効果。略称「YORP(ヨープ)効果」。)

 

コーリー・ハウス・ポスナー・ホワイトサイズ反応

(リチウムジアルキルクプラートとハロゲン化アルキルの反応により、アルカン、有機銅化合物、ハロゲン化リチウムが生成する有機化学反応。イライアス・コーリー、Herbert O. House、ゲーリー・ポスナー、ジョージ・ホワイトサイズにちなむ。)

 

フリードマン・ルメートル・ロバートソン・ウォーカー計量

(略称「FLRW計量」。宇宙空間の各点は本質的に同等であり、宇宙には端も中心も特定の向きも存在しない、という宇宙原理を満たす一様等方宇宙の計量のこと。アレクサンドル・フリードマン、ジョルジュ・ルメートル、ハワード・ロバートソン、アーサー・ウォーカーにちなむ。)

 

アルファ・ベータ・ガンマ・ハヤシ理論

(元素起源に関する理論。「アルファ・ベータ・ガンマ理論」自体はラルフ・アルファー、ハンス・ベーテ、ジョージ・ガモフにちなむ。誤りを指摘した林忠四郎(はやし・ちゅうしろう)の名前を加えてこう呼ばれることがある。)

 

 

【5人のエポニム】

TTAPS理論

(「核の冬」についてのレポート。共著者の頭文字(Turco・Toon・Ackerman・Pollack・Sagan)にちなむ。最初の「T」リチャード・ターコと最後の「S」カール・セーガンは有名人か。)

 

 

【番外編】

ロブリー・ド・ブリュイン=ファン・エッケンシュタイン転位

(実は2人の名前がついたエポニム。ロブリー・ド・ブリュインとファン・エッケンシュタインにちなむ。)

 

バーチ・スウィンナートン=ダイアー予想

(実は2人の名前がついたエポニム。ブライアン・バーチとピーター・スウィンナートン=ダイアーにちなむ。)

 

ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群

(実は2人の名前がついたエポニム。ハッチンソンが初めて臨床報告し、その後ギルフォードによりギリシャ語の「早すぎる老化」に由来する「プロジェリア」 を冠して命名された。)