今日はある高校のテニス部の練習をみてきました。
ところで、スポーツの指導者の問題行動が報道を賑わせていますね。
体罰、セクハラ、パワハラ、いろいろ出てますが、私が今までブログなどで言ってきた通り指導者の育成システムの貧弱さがもたらした現象なのではないかと思っています。
今まで主張してきたこと。
「まず、指導者としてトレーニング受けた専門家を指導現場に送るシステムになってない。」
特に学校の部活の顧問は、なかには研究熱心な方はしっかりトレーニングを自主的に受けておられますが、多くの顧問の先生は、無資格で自己流で指導に当たっている現状です。
指導者トレーニングを受ければ全てが解決するわけではありませが、実態はひどすぎる。指導のトレーニング内容の質を上げること、この辺りを国、体育協会、各競技の連盟が十分取り組んできたのか疑問です。
テニスの指導者資格はと言えば、日本テニス協会、日本プロテニス協会が別々に認定をしています。外部からわかりにくい資格システムで、本来なら統一すべきで、やはり、国全体で統一した基準を作るべきです。この点は完全に各競技団体に下駄を預けてしまっています。
ですから、競技によって取り組みがバラバラ。サッカーの指導者の登録者数は、約30,000人で一番多く、次いで水泳約20,000人、テニスと言えば5,000人です。そして、渦中の柔道は500人です。硬式野球に至っては、そういうシステムがあるのかさえわかりません。
スポーツ選手で国民栄誉賞を受賞した方はたくさんいます。それだけ国民への経済活動を含め精神的な面でも影響大きいでのです。その割に軽く扱われているのが現実です。
体罰の定義とか論じる前に、この日本のスポーツ指導の現状を変える必要があると思います。殴ってスポーツを教えるなんで間違えに決まっています。フェデラーもサッカーのメッシも殴られてうまくなったわけではありません。
この状況はスポーツ指導者の育成システムの質を考えてこなかったツケでしょう。
子供たちへの純粋な愛情もとに生徒に熱い指導する先生は多いです。ただ、そんな打ち込んでいる先生にはトラップがあるのです。優れた指導に対する報酬などないので、あるのは戦績を残した名誉がわかりやすい報酬になります。となると即効性のある手段を選んでしまう。
自分の将来に対する重大な評価権を持っている学校の先生が指導をしていたら、何かあっても泣き寝入りするしかないでしょう。
今日行った高校のテニス部は不定期で週に1回程度のコーチの依頼で、言わば臨時です。
みんな、目を輝かせて説明を聞いてくれます。才能のある子もいます。
いい選手が専門性の高いいい指導者に巡り合えるシステムを根本的に考えなくては。
学校との連携もその一つです。学校の施設を有効に使えたら、日本のスポーツ環境は格段とよくなるのに。
政治力の問題でしょうか。