卯佐 ~ 神保町 | 下町風来坊の日記

下町風来坊の日記

生まれも育ちも東京、今も東東京下町在住のオッサン。食べ歩きや旅行、ワンコの話題など、たわいもない日常を童心で、時に今の社会や風潮に対する心情をぼんやりつぶやいてます。

先日、個人的なひとり飲みデーにて、今年初めての大衆酒場へ。

神保町交差点付近、一本裏道の静かなエリアに佇む、ちょっと雰囲気のある、比較的小さな酒場に初訪問。

 

卯佐・・・店名の由来は、大将の生まれ年がうさぎ年だったからだそう

 

10名程度のL字カウンターのみ・・・一見、比較的まだ若いご夫婦2人で切り盛りしている、ちょっと渋~い雰囲気のある店内

 

コロナ禍が終息するどころか、再び全国的に感染者数が増加の最中、特に酒場は密になりがち、何よりお酒の勢いで大声で会話する客が多く、個人的にはこれまで訪問を避けていましたが・・・。

この日は、いいお店だけど、今ならそれほど混雑していないかな?的なお店を選んで、思い切って訪問してみようと。

ちなみにここを選択したのは、先日観ていたテレビ番組、『女酒場放浪記』で取り上げられていて、なかなか良さそうだったのを思い出して。

 

まずはエビス中瓶から

 

お通しは、この小肌にぎりが定番のようです

 

メニューを見ると、ほぼ魚料理・・・まずは刺身

 

生本まぐろの漬け・・・薬味がタップリ

 

今年初めて味わう秋の味覚・・・新銀杏の塩煎り

 

やはり時節柄からでしょうか・・・この日の客は私以外、常連さんと思われる1人客が2人、カウンターの両端と真ん中に1人ずつ、十分すぎるほどのソーシャルディスタンス

 

1人客が3人、静かに黙って呑んでいるので、時よりこだまする近所の保育園に預けられた、子供のはしゃぎ声や鳴き声以外、ほぼシーンと静まり返った店内。

レトロで渋~い、でもどこか家庭的な温かさも漂う、何とも味のある酒場、とても神保町という都心の繁華街にあることを忘れてしまう、この落ち着いた感じがいいですね。

 

次は日本酒・・・山口の貴を冷で

 

ほぼ同時に揚物が

 

白子の天ぷら・・・クリーミーな鱈の白子

 

そしてカラスミ・・・国内産の自家製カラスミ、薄切り大根と共に、これが絶品で、日本酒が進んでしまいます

 

メニューの隣には『大きな声での会話はお控えくださいませ』の短冊

 

先日の記事にも書きましたが、こういう注意書きひとつで、十分客側に対するメッセージになると思います。

雰囲気のある大人の酒場でこの注意書き・・・お酒を飲みながら会話をしたい向きには、ちょっと居辛い雰囲気かも、逆に今回の私のように1人でシッポリと呑みたい輩には、とてもいい酒場ですね。

ちなみに若い大将や女将さんの適度な気遣いの接客が、この雰囲気に合って心地良かったです。

 

次は熱燗で・・・御猪口を選びます

 

熱燗はまずは福井の九頭竜、次は香川の月中天・・・そしてちょっと贅沢に、鰻の白焼きなどを

 

愛知県三河一色産の鰻・・・柔らかくてとろけるおいしさ

 

ごちそうさまでした・・・期待以上にとてもいい酒場でした

 

実は修業経験も十分な、童顔の若い大将が作る料理は、どれも外れなくおいしかったですが、特に自家製のカラスミが絶品、他にもおいしそうなメニューがいろいろありました。

ちなみにランチタイムや〆の人気メニュー・鯛茶漬けにも興味がありましたが、ちょっとハシゴしたいラーメン店があったもので、鯛茶漬けは次回の楽しみということで・・・。(^-^;

渋いレトロなお店の雰囲気、お酒に合うおいしい魚料理の数々、そしてコロナ感染の心配を感じさせない店内・・・個人的には特に時節柄、まさにこういう酒場を捜していたので、今回の酒場でのひとり飲み解禁日に、こんないいお店に出会えて良かったです。
ひとりカウンターで、おいしい魚を摘まみながら、のんびり静かに徳利を傾けるのにふさわしい大人の酒場・・・ここは今後も、ひとり飲みデーの際、ぜひ再訪したいお店になりました。