私たちボランティアには、生き辛さを抱えた性的マイノリティの若者からの悩みの相談もあります。
そこで、今回は5人のメンバーで、LGBTQ+について話し合いました。
LGBTQ+とは、性の多様性について表したものです。日本のLGBTに関する法律は、主に2023年6月に成立・施行された「LGBT理解増進法」があります。国の姿勢を示す基本理念を定めたものではありますが、日本におけるLGBTの方の割合が約3~10%と性的マイノリティの立ち位置であることから、具体的な差別禁止規定や同性婚に関する法的効力は含まれません。そこで今回は、LGBTQ+に関する相談文を例に挙げ、【①LGBTQ+についてどう思うか②LGBTQ+の方のための合理的配慮とは何か】この2点について議論しました。
①についてのメンバーの回答としては、『性の多様性に対して差別的意識はない』ということでした。私自身も義務教育時から性の多様性について学習してきたため、性の在り方について、100人いたら100人の性的事情があってもおかしくないと潜在的に思っています。ですので、今の若い世代は、性的マイノリティだからといってその人を排除するということはないのかもしれないですね。②の合理的配慮に関しては、学校などにおいて服装や髪型の強制はよくないのではないかという意見があがりました。また、水泳などの授業についても生徒をひとくくりにまとめて授業するのは危険なのではないかという声もありました。私も、学校という強制力が働く組織の中で、性を男女の二分割にしてしまうことは、性的マイノリティの立場にある人を排除してしまう危険性を孕んでいるように感じます。
最後に、今回の研修会の私の所感を書かせていただきます。性別にかかわらず多様性を語ると、いつもその多様性が狭苦しい存在になっているように思います。合理的配慮もそうですが、誰を配慮するのかしないのかのような区別をつけること差別と履き違え、マイノリティ側ではなくその周りが多様性という概念そのものに優劣をつけようとすることは真の多様性の追求を阻む大きな原因だと感じます。多様性とは受け入れる側もまた多様でなくてはならないのではないのでしょうか。私も多様性を追及しながら、多様性を受容していきたいと思います。
BY ひまわり
専門顧問(公認心理師)からのコメント
学校は、「LGBT理解増進法」に基づいて、様々な配慮をする努力義務が求められています。服装、髪型、更衣室、トイレ、水泳の授業、修学旅行の部屋などで工夫し配慮することになります。例えば、身体は女性で心が男性という生徒がいた場合、個別対応として、制服はスカートではなくスボンにしたり、トイレは職員室のトイレを貸したり、水泳の授業をレポートに置き代えたりします。
ただし、個々の学校により差があるかもしれませんね。どの程度、LGBTQに対して理解があるのか問われると思いますが、「LGBT理解増進法」に基づいて、学校側に正当な権利として要求することができる世の中になりました。
ところが、問題はそんな簡単な話ではありません。実は、学校による特別な配慮を受けること自体が、他の生徒に自分が性的マイノリティであることを告白することと同じになってしまいます。だから、生徒個人にとってはとても勇気がいることです。それに、いじめが起こらないように、周りのクラスメイトが排除せずに理解する姿勢が必要となります。学校の様々な場面で生き辛さを感じている生徒が学校側による個別的配慮を受けるのは、かなり覚悟がいることになります。
親の期待を裏切ってしまうと思い、親にも告白できない子もいますし、人に知られたくないという意思を持っている生徒もいます。かえって、個別的配慮を受けることで、周囲の視線を気にしてしまい、余計にストレスがかかってしまうこともあり得ます。生徒の選択意思と覚悟を確認することなしに、個別的配慮を強制すると、生徒の心を傷つけてしまうことになります。話し合いでは、そのような意見も出ました。なので、まずは、問題を理解していくれる理解者の存在が大切だと思います。その場合、性別や人格のないAIではなく、本当に共感してくれる人間の理解者の存在が大切となります。
私たちは、性的マイノリティの子供たちに対して、相談友達として、その生き辛さを受けとめ、その存在を肯定し、つながって、その悩みに丁寧に寄り添っていきたいと思います。
★VFMでは、いじめ・不登校・友達関係・部活動・勉強などで悩み、家庭や学校で、心が傷つき、押しつぶされそうな若者たちの気持ちをうけとめ、自由で安心できる相談友達関係を目指しています。悩み聞かせて下さい。大学生中心のボランティア会員が、あなたの味方になります。
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